空き家は市区町村(自治体、行政)に寄付できるのか?

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空き家所有者で、古くなったり管理ができなくなった。じゃあ、市区町村(自治体)に寄付すればいいのではないか。そんなことを思ったあなた。ぜひ今回の話を読んでみて下さい。

有名画家の生家が空き家に

ある市、仮にA市とします。そのA市にある有名画家の生家が空き家になりました。相続人は、すでに生活の基盤をA市から移しており、土地・建物をA市に寄付をすると申し出ました。

相続人の考えはこうです。

「古くからの町家を残し、景観も守れる。」

しかし建物は、外観からも相当劣化しているのが判ります。建物の改修にも相当な費用が掛かることが推定されます。

ちなみにこの画家は、平成4年にA市の栄誉市民となり、文化勲章を受章されています。また出身地であるA市に多くの作品(絵画)を寄贈・寄託し、美術館で展示されていたりします。

市は土地・建物の寄付を断る

A市は、土地・建物の寄付を断りました。理由としては、市が所有者となれば、市が管理する必要があるからです。建物の改修には、数千万円の費用が掛かり、その後維持管理が必要となります。人の配置も必要です。

市にとっては、今後は固定資産税の収入もなくなります。寄付を受けたものを簡単に売る訳にもいきません。

これらがA市が寄付を断った理由といえます。

相続人は、すでに生活の基盤をA市から移していて、直接管理することができません。管理を委託すれば、費用が掛かります。

換金可能性が低いものは寄付は受け入れられないかも

経済的な側面から見ると、不動産に限らず、現金以外のものを市に寄付することは、管理義務者を相続人から市に移管することになります。容易に管理、換金できるものは、寄付を受け入れるでしょう。しかし、不動産の様に、管理が大変で、換金性が低いものは寄付を受け入れないということが分かります。

おわりに

不動産の中でも農地・山林・古い建物・空き家等は、管理が大変で、換金性が低いものに該当するわけです。管理が大変で、換金性が低いものは、相続人について回る問題といえます。子供に、「お父さんこんなものを残して」と恨まれる前に解決したいですね。

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