愛知県豊田市の空き家活用「空き家にあかりを!」プロジェクトの7つの施策

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都心部での空き家問題は多くは税金等の話であまり空き家活用が話題になることはありません。あっても保守的な印象です。逆に、中山間地域や田舎での空き家活用は後がないのかそういういうところは本気度が違うので盛り上がっていく印象があります。

今回は、愛知県豊田市の空き家活用プロジェクトとして、空き家にあかりを!プロジェクトについて調べてみたいと思います。

空き家にあかりを!プロジェクトとは

愛知県豊田市の企画政策部企画課が運営する「おいでん・さんそんセンター」で、『空き家にあかりを!プロジェクト』始動という記事があがっています。同記事で始動とありますが、厳密な開始時期は不明で、今年からの活動となりそうです。ところで、ウェブサイトが良い意味で自治体っぽくなく、しっかりと予算を使っている印象ですね。

さて、この活動での取り組みが7つあるということで、一個ずつ紹介していきましょう。

1.移住者受け入れスタートガイドの発行

移住者受け入れのパンフレットというところで、PDFでもあります。空き家交渉が難航したらというページもリアリティがあり面白いですね。空き家受け入れ側という視点だけでなく、空き家を借りる側でも目を通しておけば受け入れ側の心理も分かるかなと思います。この空き家交渉とは借りるということでなく、空き家バンクなど活用の土俵にあげていいかという文脈になるかなと思います。具体的でいいですね。

こういったスタートガイドを発行することで、町民自治会やリーダーだったり、そういう人達向けの教科書的なものを出しているという活動になります。逆に定住等を進めたい方でヒントが欲しい人も参考になりそうですね。

2.1を活かした移住促進出前講座の実施

移住者受け入れスタートガイドを用いて、移住促進の講座をやるということです。「移住者受入れ勉強会」が下山地区和合自治区で開催されました。では、実際に自治区において行われた簡単なレポートがあります。こういったものも、豊田市がこちらから行くという姿勢が大事になってるんでしょうね。そういう意味では目線もフラットな印象です。

3.啓発ポスターの作成と各支所、交流館への掲示

行政らしいといえばそうですが、まずは啓発ポスターの作成です。「空き家にあかりを!プロジェクト」のポスターとステッカーが完成しました。で、かわいらしいポスターと、空き家に明かりが灯る=人が住む、居るということを表しています。こういったポスター作成をするということですね。

また、各支所とあるのは、豊田市自体は合併となりかなり面積が大きくなったはずです。市役所・支所・サービスセンターでは、支所は11あり、出張所が2、サービスセンターは2、本庁舎は1という形です。なお、おいでんセンターは足助支所にあるということですね。

交流館とは、おそらく市内にある生涯学習センターのことでだと思います。豊田市生涯学習センター交流館では、市内で28館あるそうです。結構あるんですね。

4.専用ステッカーの配布

これは地域自体に建物が少ないとか、認知できるものが少ないため、よく使われる軽トラックなどに貼って認知を高める狙いだと思われます。実際にその地域にあったよく見られるものがあるという意味で、ステッカーは手軽ですし、良いきっかけになりそうですね。

『空き家にあかりを!プロジェクト』ステッカーの配布を始めました。には実際に貼られている車の写真もあがっています。それほど大きくないので空いたスペースに貼れるのと、はがしやすいタイプなのもいいですね。確かはがしやすいタイプのほうがコストは高くなるのでこういうところにケチっては駄目なんでしょう。あと、たまたまあがっている写真は社用車という印象なので、会社のロゴと併せておくと会社の地域貢献もさりげなくアピールできそうで悪くないですよね。

民間企業が関わりたくなる仕掛けとして、協賛金を出すより、こういったステッカーを1枚貼る方が身近ですし分かりやすいし、何より認知向上につながるのかなと思います。もちろんステッカーを貼るから即効果が出るというわけではないでしょう。

5.冊子「里co」の販売応援

さとこ、と読むそうですが、豊田市里山に住む女性8人を女性市民ライターがインタビューした冊子だそうです。女性視点で、女性にフォーカスを当てているのが特徴的ですね。発行は地域スモールビジネス研究会ですが、監修で、おいでん・さんそんセンターが関わっているようです。そういう意味でもこの里coを売ることで、アピールになりそうですね。

参考元の記事では、残りの2つは進行中となっていますが、家主さん向けガイドは既に発行されていますし、空き家片付け大作戦は12/11で行われたようなので、無事実施されているということですね。以下続けます。

6.家主さん向けガイドの発行

こちらは、家主さんのための空き家活用ガイドブックとなって発行されています。A4で8ページで手軽に読めそうです。

同資料によれば、平成22年から27年度の6年間で、278名の移住者(111世帯)があったという話です。足助地区が人気で、旭、小原地区という形ですね。

山村地域では、今後10年で、1400戸(全体の2割)が空き家になるという予想があるそうです。興味深いのは、山村地域に移住したい人が200人いるが、1年間で成約数は20件ということのようです。つまり、予約待ちが圧倒的に多く、さばけてないということなんですね。だからこそ、空き家の提供者を増やすということで、移住ニーズはあるのでマッチングさせていくということだと思います。

豊田市の空き家バンク情報での移住実績情報が今年2月で止まっていますが、成約数がいつからなのが分かりません。ただ、成約数69件のうち、30代が多いというのはデータとしてあります。

7.空き家片付け大作戦の実施

空き家にあかりを!プロジェクト「空き家片付け大作戦」第1弾を開催しました。にレポートがあがっています。12/11付けで足助地区で開催されたようです。荷物が片付かないという家主の課題を解決して、空き家バンクに登録していこうというもののようです。21名が6時間ほどかかっているので想定以上の量があったということですね。

やっていることは至って普通のこと

一定の成果を上げているわけですが、7つの施策は至って普通という印象を受けます。良い意味でです。

1と6では、ガイドやPDF発行するという資料作成と配布です。ただこれらはコンテンツとしての内容がターゲットに対して魅力的であることが大事ですよね。無闇に作ればいいというものではありません。3と4では、ポスターやステッカーなど認知していく材料なので自治体は得意かもしれませんね。

2,5,7では、実際にイベントをやったり、支援を行うことで盛り上げたり、巻き込んだりできるわけですね。これらも現場のヒアリングや他のニーズがないかという活動にもなりますね。

実は多くの施策やアイデアは何も奇抜なことでなく、やれることをまずやっているのか。そういう足下を見ていくことが大事かなと思いました。

おわりに

今回は豊田市の空き家活用プロジェクトを調べてみました。自治体でも色々と工夫をして取り組んでいる姿が見えますね。同時に市民をどう巻き込んでいくか。

印象的なのは、まずは知って下さいということで、地域の人口や今の課題を伝えていって問題を共有していくことなんだなあと感じました。それをまずやって話をしていく。そういう地道な取り組みが成果を出しているし、これからも成果が出てくる気がしました。

 

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