空き家に関連する資格を調べてみた

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

空き家特措法が出来てから、色々な「空き家」に関する資格をニュースで見るようになりました。今回はそれらについて調べてみました。順番等は調べた順となっています。

 

空き家管理士

一般社団法人空き家管理士協会が運営する資格です。資格自体に「管理」とあるので、内容は空き家の管理メインです。代表の山下さんという方が、空き家管理のベテランという知見から説得力がありますね。

どちらかといえば、空き家管理事業者がたくさん参入してきたので業界コンプライアンス遵守的な意味合いかと思います。例えば、「空き家管理」してますとはいえ、色々な手順やノウハウでやり方が異なります。

大手不動産の管理業者なのか、地域の便利屋さんなのか。なんとなく光回線を提供するプロバイダ選びに似ている感じです。

最近では、2級資格ができたようで、つまり空き家管理士1級は専門家メインでいわばプロで仕事でやっている人ですね。不動産関係や建築関係者が多かったと。しかしそうではなく、2級としては介護事業者などを想定しており(それだけではないでしょうが)、施設入居の際に、利用者の家が空き家になるというケースが多いということのようです。

空き家相談士

一般社団法人全国空き家相談士協会が運営する資格です。相談とあるので、相談・コンサルティングがメインです。

認定セミナーは1日8時間で2日で取れるわけですが、こういった民間資格自体がそのまま仕事に使えるかというよりも、なんとなく「他に遅れを取らない」という意味合いが強いですね。

空き家相談士だから相談スキルが高いか、解決スキルが高いかを見極める必要があります。それはもっとも全ての資格ホルダーにおいてそうなので、最低でも空き家意識が高いという目安にはなると。

空き家相談士をもってかつ空き家相談実績が多いなら信頼できると考えられるかもしれません。空き家管理士とは違い、管理業をやっている方もいるかもしれませんが、他の士業の方がメインのようですね。

空き家管理士、空き家相談士両方持っている方がもしかしたらいるかもしれませんが、管理業と相談業を同時にこなすというよりも、相談業から管理という流れでしょうか。

空家空地管理士

NPO法人 空家・空地管理センターの資格です。空家空地管理士は、当センターの管理エリアに1名はいるように義務づけられているということで、どちらかというと内部向けの印象です。

例えば外部の人が取る場合、このセンターに登録エリアとして仕事をしたいという事業者向けという印象です。NPOだからというわけではありませんが、上記2つの資格よりも、所有者目線の印象ですね。

既存住宅・空家トータルプロデューサー

既存住宅・空家プロデュース協会が運営する資格です。

空き家とありますが、多くの内容は既存住宅がややメインの印象です。住宅のインスペクションなどは中古住宅に関連してくる話だと思います。この資格も、幅広い知識となって総合的な資格の印象です。

実際に中古住宅活用は分かりやすいですが(リフォーム等)、空き家は市場というよりも所有者の意志決定から実際の判断までのプロセスが長い、または所有者自身にそこまでお金がないケースもあるわけで、市場という雰囲気ではないと思っています。もちろん、空き家管理ビジネスという市場はあるわけですが。

空き家判定士

正確には「とくしま地方創生空き家判定士」となります。徳島県が地方創生の一環として興したプログラムです。徳島県の資料地方創生に向けた空き家対策について

徳島県内の建築士で、インスペクターや養成講座受講など一定の要件があり、毎年20名程度養成し、増やしていく考えです。これらは徳島県知事が認証するという形です。面白いですね。

当然民間資格であればその名を用いて営業をするわけですが、なんとこの資格は市町村(とはいえ徳島県内でしか有効性は弱いわけでしょうが)からの空き家等業務の委託のみで使われるそうです。要は委託業務が有るときに優先的に行える、または市区町村からの業務委託に対してアドバイスできるというところであり、資格があるからどうというのもあまり言えない感じがしますね。

空き家判定士:初の調査 移住促進へ、海陽で6人 /徳島 – 毎日新聞
空き家判定士:初の調査 移住促進へ、海陽で6人 /徳島 - 毎日新聞

実家片付けアドバイザー

一般社団法人実家片づけ整理協会が運営する資格。空き家問題と関係ないという見方もできますが、実は空き家に残る親のものが整理できないということが課題という話もあります。整理に時間がかかるなら早めるのもありです。こういった資格ホルダーがさらに考え方やセミナーイベントを行うことで広がりが一定期待できるのもあるからです。

また、空き家になる前、またはなった後も「親のもの処分するよ」ではコミュニケーションが下手すぎます。そこで、「一緒に考えていこうよ」といって、一緒にセミナーを受けるのもよし、本やイベント資料の話をするのも良し、そういうところからまず空き家所有者になっている親とコミュニケーションをするきっかけとするのが価値じゃないかと思いました。

最も空き家所有者またはその予備軍が取らなければということでなく、空き家対策でもまず問題化させないという意味での予防や片付けというソフト面で、しかも空き家に限らず役立ちそうで、一般受けは良いのかなと思いました。

古家再生士

一般社団法人全国古家再生推進協議会が運営している資格です。この資格自体は空き家でもとくに築年数が結構経っている古い家のリフォームのスキルやノウハウ向上が目的となりますので、プロ向けとなりそうです。350以上の空き家再生経験があれば一定数のケース(もちろん毎回違うわけでしょうが)やパターンを学べそうです。

一般向け、つまり投資家や古い家を活用してビジネスをしたい方など向けのセミナーも結構やられているようですね。

ホームステージャー

一般社団法人 日本ホームステージング協会が運営する資格。ホームステージャー自体が聞き慣れないのですが、サイトによれば、それこそ掃除から遺品整理まで、家を整えるというところで空き家と関連しそうです。ただ、ホームステージャー自体は海外発祥というところでしょうか。

専門家に聞いた!新資格「ホームステージャー」が強みになる理由では、ステージングとは演出ということになり、家をよりよく見せる女性向けの資格という形で紹介されています。別に資格があればどうという話ではないので、このあたりは参考程度というところでしょうか。アメリカでは30年以上前からあるというのも、見方によっては、30年以上前からあっても日本ではなかなか知られてないという見方もできますからね。

 

遺品整理士

一般社団法人 遺品整理士認定協会が運営する資格。故人の遺品を整理する資格です。空き家が発生するメカニズムというか、プロセスの中で、高齢者の施設入居という以外にもそもそも亡くなった場合は、空き家となります。そういう意味で遺品整理とは重要な仕事になってくると感じます。

平成28年で、団体は6年で、16000名以上の会員、900社以上の法人会員がいるというところで、結構規模が大きそうです。

相続士

NPO法人日本相続士協会が運営する資格。初級、普通、上級とあります。相続士は相続の専門家と組む、協働するという前提のようなので、例えば税理士さんが相続士を取るか、または相続士という人が協働するという形になりそうです。相続とは、亡くなった方から残された人への財産や権利の受け継ぎです。

空き家になる場合、そもそも亡くなった場合は相続のケースとなるので、この相続自体、空き家と切っても切り離せないところですね。資格がなくても当然専門家が対応するわけですが、相続となるとまた各プロの専門家が全て知っているわけではないので、こういう特徴的な資格が出てくることは面白いですね。

おわりに

どの資格でも空き家問題=社会問題と捉えており、それらに対して団体のコアとなる人々(職種や仕事として扱っていること)によって印象が変わってきそうです。

例えば空き家物件を買ってそれをリフォームして不動産投資をしたいという人がいれば、そういう資格があっても面白そうですね。空き家問題自体はネガティブなことが語られがちですが、どうポジティブに捉えるかも大事になりそうです。

今回調べてみて分かったことは、やはり一般向けというよりは事業者や業界関係者向けで、プロ向けのものばかりということですね。例えば、他の資格でいえば、IT分野において初級シスアドというものが今もあるか分かりませんが、比較的IT初級者の方向けまたは利用者向けとしてあります。

そのように、ライトなものもあっても面白いと思いました。例えば、空き家所有者向けの資格です。資格取ってどうするんだというのはありますが、自分で空き家をどうにかしたいという人が考えるヒントになったり、何かそこから広がっていくかもしれません。

 

RSSでもご購読できます。