空き家問題は行政自治体のまちづくりにおいて、市民協働のきっかけとならないだろうか

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自治体が独自で市民アンケートを実施することがあります。この目的は単に行政としてまちづくりなど行政運営が市民満足につながっているかを確認する意味で行われていると思います。今回は、愛知県津島市のアンケート結果を見ていきたいと思います。

「津島の魅力はアップした?」アンケート結果(8月号掲載)

2016年8月号の広報紙掲載アンケート結果が公表されています。月に1回配付される一般的な広報紙です。

回答者数は市民世帯の1%程度

全世帯に配付されているとすると、津島市の世帯数は、津島市の人口によれば平成28年12月1日時点で、25,890世帯となっています。

この広報紙自体がそもそも読まれてない、推測では1割も読まれていればいいのではないか、というところですが、アンケートの回答者数は192人です。

状況を考えると、広報紙を見ている、かつアンケートページを読んだかつ、アンケート記入をして届けた人となります。26,000世帯のうち約200人なので、1%程度の割合です。自主性が問われるアンケートですが、ここに上がってくるものが市民を代表としているかは分からないので、どの程度行政が考慮するかも不明ですね。

回答者の年代比率は60代以上が約82%

要するに60代以上の人がほとんどということです。若い人ほどこういった広報紙は読まないでしょうし(多くが興味がないため)、逆にシニア世代はそれらを見る時間があるといえます。また、職業も同じく、主婦・主夫、年金生活者、無職で約80%となっています。そして皆さん10年以上津島に済んでいる方ということが94%で地元に長く住んでいる方といえそうです。

1年前に比較して魅力がアップしたかどうか

どちらかといえば思わない、思わないの合計で、約74%です。そもそもこの設問自体が曖昧ですが、1年前または1年間の住んでいる自治体や行政の魅力を捉えている人がどこまでいるかが疑問ですね。

津島市が自慢できるもの

尾張津島天王祭 宵祭、尾張津島藤まつり、津島神社がTOP3となりそうです。

その他の意見に住民の声が詰まっている

ここがメインのような気がします。一部抜粋なので全部ではないのでしょう。10年以上住んでいる市民の声(60代以上)がここに凝縮されています。一方で、市民が行政に要望を出すのはいいのですが、行政が何かやってくれるという時代ではもはやないと思います。何かやってくれるとは言えばいいということではなく、行政側もコストがかけられず、非常に工夫が求められるからです。とはいえ、行政は市民の声を公僕として聞く、そして反映する努力を捨てることはできません。

意見は行政について様々です。イベント催事における意見、おそらく政策的な意見は男性が多そうな気がします。全てが駄目という痛切な意見もあります。本アンケートについても、その少なさをメタ的に嘆く意見もありますが、事実でしょう。1年で無く40年以上変わってないという意見も。

奇跡的にも空き家の活用をもっとして欲しいという意見もあります。津島市の空き家活用は以前少しだけ書いたのですが、実際に感覚として盛り上がってくるのはまだまだ先となりそうです。「地域の困りごと」アンケート結果(10月号掲載)では、回答者数が126とさらに減っていますが、倒壊しそうな空き家の苦情をどこへ言えばいいかという声があります。こういった話もどこに言えばいいか周知されてないともいえそうです。

おわりに

市民が行政に何かしら意見を言うことは悪いことではないと思います。むしろ当然だと思います。一方で、言えばどうにかなるという話でも最早ありません。では市民は生活を営む上でどこまでまちづくりに関わるか、ボランティアでどこまでやるか、ビジネスや商売としてやるか、非営利団体としてやるかは様々なやり方があります。

空き家活用や空き家についても、まちづくり的な話もあるわけで、正解や結論はありません。行政側は市民や民間に期待したいわけで、一方で市民は行政の制度面を期待する。とはいえどちらも同じ地域に住む人であり共同体であると言えるわけですね。

空き家というのは問題や課題と一般的に言えますが、一方でこういったまちづくりにおいては、市民と行政が協働できる分かりやすい事例にもなり得ると思います。そういう意味ではポテンシャルがあるのではないかと感じています。もちろん現実的には費用助成や補助も一部補填であり、多くは相談窓口の設置と啓発啓蒙活動が主となる気はします。

 

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