不動産相続の意識調査から相続の実際を考える

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今回は不動産の相続に関する意識調査から空き家について考えてみます。出典はスマイスター総研【不動産相続について調査】不動産を相続したくないは2割超!です。詳細なデータはスマイスターの記事をご確認ください。

相続空き家化する人は約28.7%

本調査はポイントが4点あると書かれています。1つは不動産相続した人・する可能性の人は5割超え、2つ目に相続不動産の3割が空き家、3つ目に相続予定の不動産を断るのは2割、最後の4つ目は、相続予定の不動産収益化は7割ということです。

1つ目の相続経験については2割があり、3割が可能性があるということで5割程度は相続に関わる人となります。正確にいえば、781人のうち2割が相続経験ありで140人程度、3割は240人程度ということで、実際に経験ありか可能性があるかでは全く違うのでその点は注意したいところです。その相続経験者は171人となっていて、戸建が8割と最も多く、次に農地、土地となっています。マンションの相続つまり、分譲マンションであったり、一棟マンションのことでしょうが、それらが意外に少ないのはなぜかは気になりました。実際に現状相続する場合、時代もあって戸建率が多くその世代の方が亡くなるからであって、今後この割合にマンションが多くなるのかなと。そして農地などは減っていくのかなと考えています。当然戸建も割合が減るのかと推測出来ます。実際に、現状の戸建とマンションなどのストックなどの比率と連動するのかは分かりません。

さらに相続不動産をどうしたかは、自分で住むが最も多く、売却も次に多いです。複数回答可なので参考くらいですが、空き家に関して言えば、空き家として管理は17%で空き家として放置は11.7%です。マンション経営など利活用はわりと少なく、推測に過ぎませんが、住むか売却ということが出来ない場合、賃貸となりますが、賃貸をすることも素人では難しくしかるべきコストがかかってしまいます。実家が空き家になった賃貸経営するという意気込みやエネルギーは結構多大なものだと私は思っていて、不動産経営経験があったり、不動産事業に関わる仕事をしている人だったりしないと手を出しづらいのではないかと思っています。

逆に言えば、これらの賃貸サポートが出来ればビジネス化出来るかもしれませんが、売却と違って賃貸は経営が求められるのでその点が難点ですね。売り切って終わりというのは売るまでが大変かもしれませんが、売れば終わりなので楽とも言えます。

話を戻すと、相続をする場合に空き家放置は1割あり、また同時に重複もあるでしょうが管理も2割程度されているとなります。肌感覚として、空き家率は1割程度で国の調査では13.5%あたりですが、実際の空き家はもっと少なく、特定空き家となるのもさらに減ります。ここで空き家の放置は1割はわりと当たっている感じもします。さらにその1割がどうしようもない状態になってしまい、特定空き家化されるというところでしょう。そういう意味ではほとんどの人は管理、売却、活用、自分が住むなどでカバーしていることとなりますが、今後は自分が住んだ場合でも、それが次に空き家となるということも考えられるため、この話はキリはありません。

相続予定者は利用用途は分からないなりに収益化はしたい

これは約7割が相続の可能性がある人で、収益化を考えているからです。ただ、本文にもありますが、相続経験者と未経験者では見える景色が異なるのが実際です。またここでも複数回答なのでダブリも多いでしょう。相続不動産をどうするか分からないが4割というのも、どうしていいか分からないが、収益化出来るならしたいという現れと見るのが冷静な見方となりそうです。

表から数値を出せばわかりますが、相続経験者がしたことと、相続予定者がやるであろうことは差異があります。例えば売却は相続予定者はよりしたいと考え、賃貸に出すこともそうです。戸建賃貸は経験者は誰もいませんが、予定者は約6%あります。戸建賃貸は市場に出回ることが少ないため(マンション等より)そもそも出来なかったのではないかと考えています。相続予定者はよくも悪くもそういう事実には疎いため、分からないなりに収益化をしたいという意志が出ているのでしょう。

ですので、スマイスターのまとめは非常にシンプルに、相続する不動産はとくに変わりははないけれど、利用方法は相続経験の有無で差異があるということになっているわけですね。

相続が空き家のきっかけとなる

空き家化のきっかけとして、相続があります。相続せず相続を放棄したものがそのままキレイに消えてくれるなら話は早いですが、そうはいきません。以前調べた知識でいえば、相続放棄によって空き家の管理を放棄できないとありました。つまり、相続放棄しても次の相続人に渡さない限り適切に空き家を管理する必要があるというわけです。そして相続財産管理人には固定資産税以上のお金がかかるため、現実的に選択する人はいないというところです。空き家の相続を放棄することって簡単にできるの?に以前調べたことをまとめています。

事実として相続が空き家のキッカケとなることは色々なところで既に周知です。しかし、相続予定者の意識は「分からない」人も多く、「収益化したい」や「自分が住む」という選択肢しか実際にはないので、単一な選択肢を短期的に選ぶという形でしかありません。つまり、相続が発生した時にどうするかをその場で考えるということです。長期的に考えて戦略的に相続をするしかありません。これは言うは易く行うは難しです。それは相続前から相続について理解を深め、どのように相続をしていくか、結局家族で相談をしてというところでしかありません。

また被相続人である故人も、亡くなる前からどのようにしていくかを考えていくことが大事となります。これも言うは易く行うは難しですが、被相続人の考え方と相続者の考え方を事前に練っておけば意識も全然異なってくると思います。

偉そうなことを書いていますが、私も実家を相続するとなるならば、賃貸は厳しいので売却でしょう。それが厳しければ更地にして売却などとなりそうです。しかもそれが出来るかは私がしたいということでなく、ニーズがあるかだけであって、そういうマッチングが出来るかどうかだけなんですね。選択肢がたくさんあるわけでなく、何をするとどうなるか、または出来るか出来ないかの判断が難しく誰かに任せるしかないというのが難しさなのかなと思ったりします。

おわりに

今回は相続不動産のアンケートから考えてみました。相続予定者の意識を高めていくことをどうすればできるでしょうか。または不動産の扱いほど知識や経験がなくして素人が簡単に出来るものではないと思います。しかも相続であれば欲しいかどうかに関わらず、労せず入ったものかもしれないわけで、より欲が出てしまうのかもしれません。

相続予定者向けの支援や教育などもビジネスとして今後出て来るかもしれません。専門家は相談に乗って適切にアドバイスをする、コンサルをする、実務サポートをするということだけでなく、相続者は今後の相続予定者と共に学ぶというスタイルが今後スタンダードになるかもしれませんね。

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