空き家に火災保険かけている人はどれくらいいるか推測してみた

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

空き家に火災保険はつけられるかという記事を以前書きました。(空き家に火災保険はつけられるかどうか)アクセス数は多かったため、空き家所有者などの多くが気になっているところだと感じました。

他サイト記事などから火災保険はつけられるし、かけたほうがいいという結論を得ましたが、再度調べてみました。また、火災保険加入者もどの程度いるかも推測値を出してみました。

空き家に火災保険をつける

前回も参照しました空き家にかける火災保険が詳しいです。途中に問い合わせバナーなどで一瞬途中で終わりかなと思えたのですがそうではなく、保険料の目安まで算出されていて大変助かります。

基本的に、住居用火災保険でないとして一般物件扱いとした場合、ざっくりフルカバーで入ると年間の保険料が4.3万円ほどとなっています。空き家でも、火災保険をかけなきゃダメ?では、こちらも試算としては、空き家は年間約4.8万円の保険料となっています。あくまで参考値としてですが、施設賠償責任保険は2000円ちょっとで安い感じがしますね。

ややこしいのは、空き家=一般物件扱いでなく、家財があったり、たまに泊まるなどの日常利用が見込まれる場合は「普通住宅」扱いとして、個人向けの火災保険が適用できるわけです。このあたりも保険会社の判断となります。例えば、損保ジャパン日本興亜のQAでは、空家でも個人用火災総合保険『THE すまいの保険』で契約できますか?の回答としては、個人用の火災保険は適用できないとあります。ただし、別荘等はOKという注意書きがあります。

空き家に火災保険は必要?にも書かれているように、施設賠償責任保険に入れば、空き家の壁や屋根が通行人を怪我させた場合の対象となります。万全を期するならば、空き家には火災保険+施設賠償責任保険をつけたほうがいいというのが一つの結論となります。

どれくらいの空き家が保険に加入しているかデータはなし

空き家所有者からみれば、どこまで保険金額として設定するかなど空き家の使い方や未来を想定した上で、リスクを抑えるのが保険ですから、保険に入っておけばいいというのは早計です。

例えば、空き家に対して年間保険料を4万円支払うことが出来るのであれば、空き家管理をしているなど高い意識がある方ではないかと感じられます。どちらかといえば空き家を丁寧に扱っている方ということです。もちろん資産であるとか空き家自体をどこまで考えているかにもよるのですが。

ここで一つの疑問としては、空き家に火災保険をかけている人はどれくらいか、または施設賠償責任保険もどの程度かけているかが気になりました。残念ながらそういったデータはなさそうです。

損害保険協会のような統計データを出しているところでもさすがに、住宅物件の火災保険加入者数などのデータはあれど、空き家かどうかは分かりません。また一般物件だとしても、それらは店舗物件も多く含まれるため参考になりづらいです。

データとしては面白いので、例えば火災保険については2012年度から保険料があがっていくと思いきや2016年度は2012年度と同レベルになっています。損害保険料率算出機構 火災保険・地震保険の概況をよかったらみてみてください。

空き家維持金額から推測すると4割は未加入か

何か他に参考になる数字はないだろうかと考えてみたところ、一つのアイデアとして、自治体の空き家実態調査のアンケートにある「空き家所有者が空き家にどの程度年間維持費をかけているか」が参考にならないかと考えました。

もちろんこれらの数字は維持管理費とは何を指すかによりますが、空き家の維持管理費は年20万円以上 思い出守る費用は多額にを参考にすれば、

  • 固定資産税、都市計画税などの税金
  • 草木の手入れ
  • 水道・電気代
  • 管理サービス
  • 火災保険

となっていて、水道・電気代は通水や通電などで家が傷まないために必要なわけですがそれらは、インフラの基本使用料がそれぞれ1,000円いかないけれど数百円はかかるから妥当な金額といえますが、地味にかかるイメージです。

草木の手入れなどは夏場に必須ですがそれを自己で行うか、管理サービスは別途使うかなどで変わりそうです。

火災保険は概ね3-4万円は見ておいたほうがいいということです。

年間維持管理費は国交省調査平成26年度の空き家実態調査のP.81が参考になります。費用感はバラバラですが、20万円未満の割合が約8割は占めるのでこのあたりの費用感かなと考えられます。

北上市アンケートのP.11では、管理のための支出内容と費用を聞いているため、参考になります。2万円までなら、草刈りや剪定、掃除などで、5万円までならさらに水道光熱費の基本料金や遠方からの交通費、10万円までならさらに固定資産税や火災保険、または業者への管理費などになるというまとめがあります。

乱暴にいえば、10万円程度の費用をかけてないということは、火災保険に加入してない(もちろん火災保険に対する加入していても忘れている、把握してない可能性もありますが)可能性が高いです。つまり、北上市のデータでは、5万円以下である、約4割の人がおそらく火災保険を空き家にかけてないのではないかという推測が可能です。

この割合は高いような気がします。ただ現状維持で費用を抑えていきたいし、お荷物だというところであれば、まあわざわざ保険を掛けてまでという考えにならない気もします。あとは積極的に入ってないとかでなく、空き家だからいいかということで保険の更新をしないなどもあるかもしれませんね。

おわりに

空き家に対して火災保険の加入データなどはありませんでしたが、空き家管理に使う費用を元にざっくりとした割合を考えてみました。実際にはアンケート回答者が、「空き家に火災保険をかけているかどうか把握してない」「金額を把握してない」「空き家管理としての費用として火災保険を算出してない」などもあるため、もちろん正確ではありません。

ただ、修繕費用を算出する所有者は意識が高いであろうから、保険にも加入されていると考えられます。

推測ですがこのように考えていくと、データがなくてもある程度の予測は立てられるので、例えば空き家に火災保険をつけたい保険会社などは少しは参考になるかもしれません。

また空き家管理事業者が空き家管理リスクを考える上で、当然所有者には火災保険加入がある体で管理されているかもしれませんが、そのあたりでも先回記事でも触れた「空き家賠償責任保険」があります。これは空き家管理事業者の過失でなく、外壁が崩れて通行人に怪我をさせたような空き家所有者が負うものにも適用されるようです。空家管理事業者向け「空家賠償責任保険」を発売

今回は以上です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

名古屋の不動産市場を知る

日本ランドエンジニアリング株式会社では、数年に一度のペースで、名古屋中心部エリアの不動産状況を調べています。2017年度は変貌する名古屋5(2017年6月作成)を発行致しました。名古屋の不動産市場を見るデータとしてご活用頂ければ幸いです。

名古屋中心部エリアの調査レポートです。表紙、裏表紙込みで全体で12ページとなっています。配布ファイルはPDF(約2.5MB)で、データファイルはA3サイズですが、A4の縮小印刷でも可読可能です。

レポート内容は、

1.建物の主たる利用別用途図(P.2-3)

2.建築中および5年以内に新築・建て替えられた建物(P.4-5)

3.既存および建築中ホテル(P.6-7)

4.所有権の異動(売買および相続)(P.8-9)

5.投資法人が所有する建物(P.10)

6.名古屋市中心部の状況(P.11)

となっています。

PDFデータをご希望の方は、変貌する名古屋(別サイト)にてダウンロードをお願い致します。

空き家の教科書では、次の一手や戦略が立てられるようになると考え、本資料を配布しております。

詳細を確認する

RSSでもご購読できます。