名古屋市も立地適正化計画作成を始めていた。

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名古屋市がコンパクトシティの計画案をパブリックコメントを募集しています。そこで今回は、都市計画という枠組みですが空き家とも深く関わってくるであろう立地適正化計画制度(コンパクトシティ)について調べてみました。

立地適正化計画制度とは

国交省によれば、

我が国の都市における今後のまちづくりは、人口の急激な減少と高齢化を背景として、高齢者や子育て世代にとって、安心できる健康で快適な生活環境を実現すること、財政面及び経済面において持続可能な都市経営を可能とすることが大きな課題です。こうした中、医療・福祉施設、商業施設や住居等がまとまって立地し、高齢者をはじめとする住民が公共交通によりこれらの生活利便施設等にアクセスできるなど、福祉や交通なども含めて都市全体の構造を見直し、『コンパクトシティ・プラス・ネットワーク』の考えで進めていくことが重要です。

http://www.mlit.go.jp/en/toshi/city_plan/compactcity_network.html より引用、太字筆者注)

要するに、国も急激な人口減少と高齢化に対して楽観的に「なんとかなる」では駄目ですので、対策を取っていかないと考えているわけです。とはいえさすがに安易に人口減少=少子化を改善して子育て環境を良くするとか、そういうシンプルな政策だけで何か出来るわけではありません。というよりも、少子化だからこそ高齢化が問題となり(高齢化率が高くなり、日本のような高齢社会になってしまうため)、それらは関連している流れといえそうです。

適切にまとまった都市づくりをすることで、とくにここでは「住居等」の話は空き家と関連していきます。例えば空き家がたくさんある=人が住みたいニーズがない=または他地域より魅力がない、というところでそういった地域を言い方を変えれば見捨てるとなります。一方で魅力があるとかニーズがあるというところはきちんと整備をしていくことになります。住居以外では、防災や交通インフラ、医療福祉などまちづくりという感じですね。

そういったコンパクトなまちづくりのための制度化という動きがこの立地適正化計画制度と言えそうです。基礎資料等は、上記国交省サイトにあるので気になる方はぜひ調べてみてください。

立地適正化計画の作成状況

こちらも資料があります。立地適正化計画作成の取組状況

立地適正化計画作成が出来ている自治体は、平成29年8月23日で128団体だそうです。また全体で348都市が立地適正化計画について取り組みを行っているようで、その差である200都市ほどが今後計画を作成していくといえそうです。

都市とあるんですが、別に村も対象であり市区町村が対象になります。

名古屋市も計画作成

そしてつい最近名古屋市も立地適正化計画の作成が始まりました。現在パブリックコメントを募集中という状態です。

なごや集約連携型まちづくりプラン(方針案)について

一応一読したのですが、なかなか頭に入って来ませんでした(笑)方針案だからかもしれませんね。

そもそも立地適正化計画とは何かというところをよく知らないと、「何かいい事いってるけど」で終わりそうです。国交省が出している立地適正化計画作成の手引きは、自治体向けの手引きですがこちらのほうが面白いと感じました。逆に言えば自治体はこれらの手引きを元に作成しているといえます。

まず都市計画区域を定めます。例えば名古屋市の区域を決めます。最も都市の主要な部分として都市機能誘導区域というのを定めて、都市部で快適に住める居住誘導区域を決めます。その居住区域のまわりに市街化区域がある。そんなイメージです。

ここで大事なのは、居住誘導区域で住民に住んでもらうこと、または市街化区域の領域を減らしていく?ことで、人口密度を維持したまま、都市のインフラを効率よく使ってもらう。そんな理解を私はしています。

P.5にありますが、コンパクトシティにすると良くなるということは、ホームヘルパーが人手不足だったけれど例えばサービス拠点と利用者居住エリアなどが効率化されて効率化されたとか、車利用者を減らして公共交通機関利用者を増やしたら町中での消費額が増えたとか、そういったコンパクトにより効率化を促すとか、経費削減効果があるというところがポイントになりそうです。

コンパクトシティと空き家の関係

最後に空き家とコンパクトシティの関係について簡単に考えて終わりたいと思います。

一つ考えるならば、例えば居住誘導区域に人が増えるか制限されることで、他の地域には人が住宅を建てづらいまたは建てられないというのが現実化しそうです。そういう場合、居住誘導区域に該当しないエリアの空き家は完全に空き家となり、空き家自体の不動産価値は減少しそうです。もちろん、居住誘導区域にある建物だから何もしなくていいという話でもないでしょう。

ただでさえ空き家化しているのに、区域制限されれば泣きっ面に蜂という状況にもなりえます。これらについては、ぜひ該当都市の立地適正化計画があればそれらを参照して頂ければと思います。今後の予測の資料や来るべきまちづくりや都市計画などの政策観点から、空き家についてどうなるかを考えておけば少なくとも「聞いてなかった」とか「それはひどい」とかそういう声もコンパクトシティ計画の中では言える余地があります。

コンパクトシティとは?成功・失敗の事例とメリットデメリットでは、青森市と富山市の事例を取り上げています。メリットはいいのですが、デメリットも考えたいところです。以前コンパクトシティという言葉が聞こえてきたときは、魔法の解決策みたいな印象がありましたがもちろんそうではありません。青森市の施策が話題になった反面、建てた商業施設は経営悪化など厳しい面があります。

空き家以上に賃貸経営等、不動産賃貸市場にも大きく関係していきそうです。また空き家管理において、例えば居住誘導区域にある方が安く空き家管理が出来るなどそういった自治体側からの施策や制度が将来的には出てくるのかもしれませんね。またポジティブ捉えれば近くにある空き家をセカンドハウスとして活用できるセカンドハウス型(別荘をシェアリングするようなもの)で借りる有効活用が出て来るかもしれません。ただこういうアイデアでも「既存空き家」を代替出来るわけではないでしょうから、一筋縄ではないかないのは確かです。

今回は以上です。今回は少し固い都市計画、立地適正化計画についての話でしたが、立地適正化計画が作成されている自治体エリアにいる事業者の方はぜひ調べてもらえると良いかなと思います。

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