空き家対策などやりたくても行動ができない人向けのヒント

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空き家に限らずですが、人が新たな行動をするということはなかなか難しいものです。

空き家所有者にとっても、現状の空き家をどうするか、今の問題と将来の問題など色々なケースがあります。それらのケースがあるから相談してくださいね、というのは「正しい」のですが、あくまでも相談サービスの提供者側の視点に過ぎません。

今回はどうすれば行動できるかという視点で、空き家所有者で何かしら対応をしなければいけないが、なかなか出来ないという方に向けて書いてみました。

本サイトは、空き家に関する情報を提供することにより、いわば空き家所有者向けへの啓蒙活動をしているわけですが、これもゴールが曖昧といえば非常に曖昧です。それを踏まえつつ、少しずつでも明確にしていければと思っております。例えば、空き家所有者の10%程度は本サイトを閲覧しているとか、または有効な選択肢が見つかり、それだけでなく実際の対応も自ら動き出したなどのようなゴールです。

そんな想いを持ちつつ、以下に行動パターンを書いていきます。

 

1.緊急性がない

空き家を持ちながら問題があるのに行動を起こせない。これは実は正しい行動(行動をしない)だと思います。人は保険のように不安にお金を払ったり、医者へ痛みの治療のためにお金を出したり、時には新興宗教のようなものにも非論理的な行動を繰り返すことすらあります。

空き家を持っているオーナーさんが、隣人からクレームを言われたら何か動くのでしょうか?これは動いてもらうならそれはいいですし、動かない人は動かないでしょう。実害というのを何するかですが、犯罪のために不審な人が出入りしているという情報をもらった。これは実害だといえそうですが、実際オーナーにしてみれば「面倒くさいこと」でしかありません。もちろん、該当する空き家の近くに住んでいればまた違うのでしょうが、遠い北海道の話になれば対岸の火事になってしまいます。

緊急的にすぐにやらざるを得ない状況に持って行くのは荒療治ではありますが、効果的な方法でもありそうです。

例えば、直近のイベントを活用するというものはそこまで荒くないですが一つのやり方です。例えば、空き家セミナーというのが1ヶ月先にあるのでそれに参加したいと考えている。そこに参加するのも含めて、空き家について実際に動くきっかけとするなどです。

他にも、同じように悩んでいる空き家オーナーから相談を受けたが、自分も分からないよねといって笑ってごまかしたが、笑ってごまかすだけでは駄目だと思い直したり、逆にその相談者の立場をみることで自分のことを冷静に考えられたりするというような気付きです。

空き家セミナーにいけばいい、同じような境遇の方と話をすればいい、それが解決策ではないのですが、行動するきっかけとなるわけです。緊急性がないなら、自分が動くであろう「行動」に紐をつけてはどうでしょうか?

 

2.痛みがない

私事ですが、商店街活性化ということに興味があり簡単なイベント開催という形で活性化をしたというよりも、しようとしていたということがありました。そこで幻滅というか実際の現実を知るのですが、商店街自体は商店の個人事業主の集まりであり、組合です。色々な考えの方がいるわけですが、例えば商店街の空き店舗というのは、商売上はリスクであり、ロスですが、一方で「5年空き店舗」にしていても問題がないキャッシュ、またはローンの支払い、またはそこで経営しなくても仕事や収入があれば「空き店舗」に対して何らかの対策をする必要性がありません。

これは痛みがないといえます。人は歯の痛みがあれば歯医者にすぐ行きたくなりますし、実際治療してもらって、楽になりたいと考えると同時に予約を入れているかもしれません。それくらい痛みはなくしたいと感じるものですよね。

空き家を持っていることで痛みが生じればいいわけです。それが例えば税金がアップするとか、するよりした、つまり税金がアップして痛いと感じている人の方が行動すると言えそうです。

擬似的に痛みを作り出して動くというのも可能でしょう。このままいくと痛いよりも、既に痛いから動く。

例えば税金の支払いは典型的なお金の問題ですが、お金だけでなく、何度も何度も空き家について家族から言われたり、相続について言われると嫌になってしまったりという気持ちの変化もあります。やりたくないもある種の痛みかもしれません。

 

3.困ってない

マスメディアはとくにそうですが、社会課題や社会問題だというのがあるからこそメディアとして書いているわけです。ちなみにこの社会課題や社会問題の定義は結構難しいですが私は「社会、つまり日本の全体に影響を与えたりする問題」だと捉えています。例えば空き家問題とは、空き家所有者自体は仮に一軒一人で持っていたとしても300万程度の数でしかありません。

300万人は大きな数ですが、これは例えばニートが日本で話題になった時、ニートの対象者やその近くにいる人でないとあまり関心がわきません。人ごとでなく、自分事というのは「倫理的」には悪くないですが、とはいえ全部自分事としているのもまた微妙です。それほど人は人に関心はないですし、能力としてもそこまで出来ないというのもあります。

人口が1億2000万くらいだとすると、2.5%程度の人の問題であり、関係ないぞとも言えるわけです。そういう意味でも、空き家所有者であって行動が出来なくても「困ってない」なら行動が出来るわけがありません。これも人間の恒常性や維持から正しいと言えます。

困った困ったという口癖があり趣味が困惑という人なら問題ないですが、困った状態を抱え続けるのは非常にストレスです。ストレスになるので楽になりたい、解決したい。だから困った状態を消し去ろうとします。

困ってないなら困った状態に持って行けばいいという考え方も可能です。

自分はこうすると困る、こうされると嫌だということに直結したり、間接的であれ関わってくると人は動きます。対岸の火事をこっちに引っ張り込みたい人はいませんが、火だねがうちにもあるぞと思えば対策をし出したりするものです。

 

4.メリットがない

いわば空き家問題という視点ではいると、オーナーにとっては防衛であり、守りです。メリットを勝ち取る攻めがしづらいわけです。いわば投資であったり、何かしら未来に備えて手を打っていくことがしづらいということです。

メリットとはお金がプラスになるとか、欲しい情報が手に入るとか、やりたかったことができるとか、そういうプラスのことですが、それらが空き家所有への対策をしても見えづらいです。むしろ、空き家活用ということでこのメリットが見える人は積極的に動いていって、そのメリットを整理されたり、どうすればいいかをその整理した頭で相談されている気がします。

メリットがないのにデメリットは出てきやすい。そんな状況でなかなか動ける人はいません。

これについてはメリットを作っていくしかありません。例えば引退しても仕事をしたいという人はもしかしたらこの空き家問題に対する処方や解決策を相談業として行うために動いてみてはどうでしょうか。

例えば、一人ずつ解決するのが面倒なら一定の枠組みを作ってどこまでは個別でどこまではグループでどこまでは一斉に行うとか、そうすればもしかしたら一人あたりは安く請け負ってくれるプロも出てくるかもしれません。

自分がやりたいことや楽しいことと空き家をどう結びつけるかはアイデア勝負のところがありますが、とはいえこうなったらいいよねといっているだけでは始まらないので、メリットを生み出す、またはメリットになるかもしれないということを考えてそれを行動のきっかけにします。

 

5.周りに話す人がいない

いわゆる環境です。オーナーの周りに空き家問題について考えたりそれらを一緒のレベルで議論したり出来る人がいれば、もっと行動が出来たりします。一方環境がない、周りの人にそういう同じレベルの人がいないとこれは厳しいです。

むしろいないからこそプロに相談をしたり、いないからこそセミナーや勉強会に参加したり、情報を収集したりするわけですね。しかし、一人でやって情報を得に行くというのではなく、一人+周りに相談できる人がいる上で情報を得に行くのでは全然意味が異なります。それらの仲間がいれば、得た情報も吟味できたり、フィードバックできるからですね。

そういう意味では、周りに空き家について話し合える人を一人でも友達が出来れば行動は促進するような気がします。

 

6.思考が停止している

高校や大学などの学校を出て社会に出て働く。そうすると「勉強」がなくなると思っていた人は多いと思います。実際は「教科書」を暗記するような事は激減しますし(一部の資格取得が必要な方は別)、勉強とはいえ「仕事」に活かせる視点で取り入れる行為に勉強の意味が代わります。

オーナーは基本的には年齢が高い方が多いわけですが、これからどうなるか分からない、何をしていいか分からないといって誰かが何かをしてくれるなら問題はありません。多くはそう言っても自分で「泣きながら」やるしかないということのほうが多いわけです。それは例えば全然自分がやったことのない仕事をいきなり上司に任せられる感じに近いでしょうか。

泣き言を言っても、嫌だと愚痴っても問題はありません。しかし、分からないなりに分かる部分からトライするしかありません。くどいですが、分からないといって誰かがやってくれるなら問題にはならないからです。分からないといっても誰もやらないからやるしかありません。

思考停止は、分からない、できない、どうしたらいいか分からないという「表現」に限らず、「参考にしている」というポジティブな表現でも起こりえます。「参考にしているといって行動がほぼ変わらない」ならあまり参考になったわけではありません。むしろ参考にしているといって現状を維持しているともいえます。行動が変わらないのでなく、単に時間の浪費をしているケースもあります。得た情報を考えるといってるだけで、考えてないという人もいます。それでは思考停止で何も進むことはありません。

ただし、思考停止で何もしないことで塩漬け株が儲かるということもありますので、動いたりすることが良い結果を保証するということではないのが難しいところです。

思考停止の場合を知るのは難しいですが、行動が全く変化していない、同じ事をし続けている、いつも同じ課題を持っているが変化があったことがないなど、考える要素が希薄な時に起こりがちかもしれません。

空き家であれば、自分でも出来るようなことを全然できてなかったり、少し考えれば選択肢が見つかることを放置していたりということかもしれません。

 

行動を変えるヒント

新しいことや不安なことややりたくないことは本当に億劫です。それは空き家に限らずですが、おそらく以下のようなことをやっていくしかありません。

1.環境を変える

刺激を変えることです。住む場所を変える、普段話す人を変える、行く場所を変える、読むものを変える、新しい習慣を取り入れてみるなどです。これが空き家問題の対応や行動につながるかは間接的にありえると考えます。

環境を変えることで、思考や動き方も変わるので、空き家についてのとらえ方も変わってくるからですね。むしろ、今までなんでやらなかったんだろうということすら思うかもしれません。

2.決意をしない

強い意志で乗り越えるというのは多くは失敗します。そこで決意ではなく行動を変える、ただ行動を変えることに集中したほうが結果は出やすいと思います。例えば、空き家について現状を知りたいから空き家セミナーに行く。これは正しいのですが、「現状を知りたいから参加する」というよりも、まず「参加して」から後で現状を知った方が実践的です。つまり、スケジュール帳に考える前に予定を入れてしまえということになります。

強い気持ちや強い信念ほど怪しいものはありません。やるぞといってやる気が上がればこれほど楽なものはありません。だからこそ、やるぞと思うのではなく、それをパスして「参加する」ということだけにフォーカスをあて行動するというのがヒントになります。

3.他人は他人

他の人がどうとか、成功事例やうまいやり方を調べるのはいいのですが、それらはその人の条件や状況でこそ実現できることが多いわけです。隣の芝は常に青いわけですから、それは無視しましょう。自分のやり方は実はやってみると、青くみられることも多いものです。

おわりに

空き家とは関係なさそうで、実は行動パターンや対応したいけどできない方は一定数いるのではないかと思います。程度は違いますが、部屋を片付けられない人は治せるので、行動をするのが苦手な人も一定のやり方で治る気がします。

これらを短期間でやろうとせずに少しずつ一個ずつやっていくのがコツかもしれません。

空き家所有者の方が、少しでも今まで出来なかったかもしれないけど、出来るようになったと思ってもらえるヒントになれば幸いです。

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