隣接地取得補助事業は自治体の空き家活用の一つ

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空き家は建物ですから土地の上に立っています。土地や空き地の問題は関係ないのでなく、一連の問題として捉える方がいいかなと思っています。今回は、隣接地取得に関して見ていきましょう。

隣接地取得に補助金が出る

隣接地取得に50万円補助、大阪 空き地対策、大東市の記事では、大阪府大東市での取り組みが紹介されています。市民が隣接地を買い取る時に、隣接地が空き家・空き地であれば、50万円まで補助を出すというものです。

第三者が空き家や空き地というとその場所や建物だけで判断しがちですが、空き家や空き地の隣に住んでいる人にとっては単なる空き家や空き地ではありませんよね。

想像にすぎませんが以下のようなことが言えそうです。

  • 隣が空き家なので防犯上のリスクが高まる。隣も綺麗な方がいい。
  • 空き地であれば庭として使えると嬉しい。また手入れされないと防犯上不安。
  • 隣の人は以前から近所付き合いで交流はあったので知らない仲ではないため、何か手伝えるなら買いたい
  • 定住しているしこれから住むので新規住宅か、またはリフォームして拡張したい。

他にもありそうですが、隣にあるということは常に生活空間において見えたり、関わりやすいので他人事ではないわけですね。

補助の対象者は、市内に1年以上暮らす個人で、2メートル以上境界を接する50平方メートル以下の隣接地の取得時となっています。

大阪府大東市の取り組み詳細を確認してみる

記事では情報が少ないですから、大東市のサイトを見てみましょう。

隣接地等取得費補助事業について(平成29年9月1日からスタート!)によれば、今年9月1日から始まった補助事業となっています。

やや言い回しが固いですが、本事業の狙いを柔らかくいえば、「狭い住宅地を住みやすくするために、お隣の土地を買ってね。その場合は補助するよ」ということになります。

対象区域は、市街化区域であり、市街化調整区域は対象外です。また注意書きに、立地適正化計画策定後、つまりコンパクトシティですね、居住誘導区域内になると書かれています。要するに、住宅を建てて欲しいところに限るということですね。

補助対象は、測量費用・明示費用、登記費用、不動産仲介手数料、不動産取得費用の4つとなっており、また隣接地の上にある建物取得も対象となるようです。だから、「隣接地等」となっているんでしょうね。

補助額は、最大50万円で、不動産取得費用の10分の1までか、それ以外の3つは費用の2分の1となっています。

他の自治体の動きは?

記事には、全国的に珍しい制度ということが書かれていたので、他の自治体はないのだろうかと思い調べてみました。

三重県四日市市:狭小宅地改善支援制度(隣接地取得助成制度)

名称が微妙に異なりますが、狭小宅地改善支援という名前になっています。内容的には、敷地増しといい、隣接する土地を新たに取得し合わせてそれらを定住地を増やすこととしています。

目的としては大東市と大きく変わらないと思います。ただよく見ると、四日市では、165平方メートルという面積が一つの基準となります。つまり、居住対象者の土地面積が165平方メートル未満で、隣接地を買うことで165平方メートル以上にすることで要件を満たすとあります。

また、隣接「地」となっており、大東市のような隣接地上の建物取得は対象となっていないと読み取れます。補助費用は最大30万円となっています。

要綱を見ると、平成28年4月1日からとなり、期限は平成31年3月31日となっています。予算も限りがあるので先着順となっています。サイトには書かれていませんが、申請書の要件には、3年以上定住意志があることがきちんと書かれています。

隣接地というテーマではないですが、所有者不明土地もかなりの数があることで今問題になっていますよね。都市に広がる“所有者不明土地” あなたの実家も要注意!?などが詳しいです。

おわりに

自治体としては補助制度によって狭小地の改善などで、空き地またはその上の空き家を活用してもらうのが狙いということになります。こういった動きが全国に広まるか分かりませんが、一つの空き家・空き地活用なのかなと思いました。

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3.既存および建築中ホテル(P.6-7)

4.所有権の異動(売買および相続)(P.8-9)

5.投資法人が所有する建物(P.10)

6.名古屋市中心部の状況(P.11)

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