シェアリングサービスを活用しているシェアリングシティ認定自治体15を調べてみた

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シェアリングエコノミーは最近聞くようになりましたが、シェアリングシティとは初耳でした。シェアリングエコノミーで地域の課題を解決する自治体をそう呼ぶそうです。今回はシェアリングシティについて調べてみました。

シェアリングシティとは

シェアリングエコノミーで地域行政課題を解決する自治体「シェアリングシティ」認定制度を開始、北海道天塩町、岩手県釜石市、千葉県千葉市など 全15 自治体が認定を読むと、シェアリングシティとは、記事タイトル通りですが「シェアリングエコノミーを活用して行政課題を解決している自治体」を指します。

またシェアリングシティ自体は、一般社団法人シェアリングエコノミー協会が認定しているものですが、政府の成長戦略の中のKPI(目標指標)に沿っているため、概ね公的な性質のものだと考えられます。

シェアリングシティ認定自治体とは

シェアリングシティと同様ですが、一般的な概念としてのシェアリングシティに対し、積極的にシェアリングサービスを導入していると認められたところがシェアリングシティ認定自治体となるようです。現在15自治体あります。認定の条件としては、公式サイトにもありますが、2つあります。1つは協会会員企業のシェアサービスを2つ以上導入していること。2つ目に、シェアサービスの自治体主導によるPRがあること(HP、広報誌、勉強会実施など)が挙げられます。

当たり前ですが、協会の会員企業のサービスを使っていることになるので、シェアリングエコノミーサービスを使っていても会員でない企業であれば要件は満たせません。また1つでなく2つは最低必須となります。さらに、自治体主導でPRをしていることも必要です。

自治体においてシェアリングエコノミーを導入するメリットは、行政の課題を自分たちでなく、住民や企業等の力を借りていかなければ厳しかったり、それらを促せるということがありそうです。なんでもシェアリングすればいいとは思いませんが、これも自治体の切実な思いが反映されているかもしれません。

なお、協力会員企業はこちらの会員一覧で確認できますが、特別会員、シェア会員、准シェア会員、賛助会員とかなりの数があります。企業名だけでは判断出来ませんが、全ての企業がシェアサービスを持っているとは思えないので、あくまで「会員企業のシェアサービス」ですので、既に確立されているシェアサービスであることは間違いなさそうです。

15の認定自治体の課題と活用事例

上記プレスリリースの添付ファイルにあります「シェアリングシティ認定15自治体の取り組み内容」を参考にしています。なお順番はシェアリングエコノミー協会の認定自治体順にしています。

1.鹿児島県奄美市

奄美大島などで知られていると思います。導入サービスはランサーズ、PIXTA、ミンネです。当市では、離島という条件から物資や人の移動にコストが高いことが課題のようです。そこで、フリーランス寺子屋という人材育成プログラムを推進し、当市の労働力をシェアし、都市部のニーズにマッチしていこうとしています。ランサーズはウェブ記事ライティング、PIXTAはストックフォト、ミンネはハンドメイド商品の販売を市民に促していくということになります。

フリーランス寺子屋には、「奄美市は2020年までに200名のフリーランスを育成し、50名以上のフリーランス移住者を呼び込むことを目標」とあります。

他の課題は台風襲来が必ずあるためメーカー等も育ちにくく、世界自然遺産登録などの情報発信力を鍛えていきたいというところで、おそらくフリーランス寺子屋は、主にブログ記事で当市の魅力を伝えたり、写真を使ったり、島で得られる材料を使ったハンドメイド品を作るなどが考えられます。

フリーランスが最も働きやすい島化計画は、2015年7月に発表されており、地理的課題からフリーランスでIT系の仕事が出来る人を育成、または移住してもらって在宅ワークをしてもらうなどが考えられています。奄美市が「フリーランスが最も働きやすい島化計画」を発表

取り組み自体は自治体といえどこれくらいしないと人が来ないという焦りと危機感を感じます。面白い取り組みなのですが、一方でランサーズの受発注においては、奄美大島が特別でなく、東京以外の都市部以外の地方全てがライバルとなります。単純にそのパイがあるのかどうかというところなので、端的に「クラウドソーシングだから仕事がある」はかなり危ういとも言えます。実際に5年で目標値を達成できるかは分かりませんが気になるところです。

2.滋賀県大津市

滋賀県大津市は、子育てしやすい環境づくりや過疎化の交通問題、町家の有効活用をシェアリングエコノミーで解決したいと考えているようです。サービスは、AsMama、タスカジとなっています。これらは子どもの送迎や託児シェアリングや家事代行ですので子育てしやすさに直結します。

交流会やアンケート調査を通してシェアリングサービスの普及をしていくという段階のようです。

子育てシェアリングエコノミー交流会 -子育てシェアリングを大津から始動させよう-を開催しました

滋賀県大津市「シェアリングエコノミー」イベントレポート

何かしら該当サービスを使う上で、大津市との連携が見える形であるかはよく分かりませんでした。おそらく、市民への啓蒙普及ということでこういったイベントを打ちながら、該当サービスの登録者を増やす=利用してもらうことで、企業メリットもあるし、大津市側は子育てしやすい環境づくりと言えるのでしょう。

他の過疎化交通問題や町家活用等は今後ですが、日本では使えませんがUberなどが該当しますし、町家活用は収益性が見込めれば先回紹介したような投資型クラウドファンディング(投資型クラウドファンディングのクラウドリアリティのプロジェクトを調べてみた)であったり、家いちば(家いちばで要らない家を売る。欲しい空き家を買う。)のような仲介サービスが想定されるかもしれません。

3.石川県加賀市

石川県加賀市は観光客数を増やす以上に、観光消費額を増やしたり、観光産業自体をさらに活性化するのが課題となっています。とくに、温泉宿泊客は宿を出たら市内を回遊せず他に出てしまうというのも大きな課題のようです。そこで、サービスはスペースマーケットとTABICAが該当。スペースマーケットは施設のシェアリングサービスで、TABICAは体験メニューの情報発信を通して、課題を解決を目指すということです。

4.岩手県釜石市

岩手県釜石市は、ラグビーワールドカップ2019の開催地であり、そのための宿泊施設不足、観光等が不足しているのが課題のようです。そこで、Aribnb、TABICA、cogicogi、シェアのりと連携して、宿泊施設は農家民泊の推進や観光体験プログラム、シェアサイクルやカーシェアなどを提供。

これは分かりやすいなあと感じました。ラグビーワールドカップのニーズは分かりませんが、人が来ることに対して自治体(市区町村)または県が新規で何かを建てる時代ではないかもしれません。東京オリンピック開催でもレガシー問題として作った施設をどう活用するか、または減築するなどを想定するわけです。そういう時代には無駄なものは作れないため、こういったシェアリングサービスで適量をカバーする、または現状オーバーするところを賄うことが出来るわけですね。

突発的イベントに対してこの打ち手は有効だと感じました。一方で、該当サービス自体が自治体内の住民で認知されており、かつ使いこなせているかも課題にもなりそうです。観光客からすると使えないサービスほど痛いものはありませんからね。

5.長野県川上村

当村では、男性の未婚率が高く、女性も帰村しない傾向が高い。それらが人口減少の一つになっているため、女性がイキイキできる村をつくることを目指しているようです。サービスとしては、エニタイムズとクラウドワークスで、村独自のシェアリングエコノミーサービス「MAKETIME!」を作り、家事や育児を相互に補うことで女性が動きやすくなることを目指すようです。クラウドワークス自体は現場主催のアイデアコンテストのチラシ作成やロゴ作成に使われたようです。

村独自でシェアリングエコノミーを作るのは初耳です。レタスの村で家事シェアリング 農家のママも起業 によれば、川上村はレタスの生産量が日本一のようで、レタス御殿なども立つほどだったようです。その成功経験から男性優位の社会になってしまったようで、アンケート調査では女性の満足度はランキングで下位グループになっていることから裏付けられています。

資料では女性がイキイキとありますが、日経記事では嫁に来てもらう人を増やす(そもそも村には遊休地がない)ためには、既存の村にいる女性がイキイキしてないと駄目だということでの対応となっています。だから婚活サービスのパートナーエージェントを中心にした連携が今後も増えていくのだと考えられます。よって、第一段階としてのシェアリングシティでの施策を行うことで村の魅力を高めていき、嫁に来てもらうということになります。

気になったのは、男性視点や男性の考え方がどこまで変わるのかというところです。女性側の課題感よりも、レタス成功体験からの男性優位の方が最も大きな課題だと思うからです。とはいえ、男性に非があるというよりも、一般農家よりもおそらくレタス農家で潤っていることで結婚の必要性を感じることがなかったり、あったとしても外から嫁をもらうのが普通という感じかもしれません。

衝撃的だったのは、「〜 長野県川上村に於ける地方創生取り組み〜」〜 地方創生 × 女性活躍 × イノベーション 〜の中で、P.16のイベント参加女性の声です。一部抜粋かもしれませんが、女性が自己実現的に振る舞うことはタブーのごとくあることがひしひしと伝わってきますね。川上村がどうというよりも、村自体はある程度閉鎖性が高いでしょうし、同時に既存の女性もそういうものだと感じている人も多いかもしれません。

テレビ番組にあるような婚活番組を浮かべてしまいましたが、話はもう少し複雑で成功したり取り組みがいくつか刺されば他の村地域などでも展開出来るからこそ地方創生という枠組みで国もウォッチしているのでしょう。

6.福井県鯖江市

オープンデータなどの公開やIT化で有名な方だと思います。鯖江市の課題は、眼鏡などものづくりの街なわけですが、新たな企画や販路を開拓する、チャレンジするという意味で、FAAVOやMakuakeなどのクラウドファンディングサービスを活用していくとなっています。

スペースマーケットやTABICAは既存施設などの利用を活性化する狙いということで使っていくという感じですね。

ものづくりの街として特徴だっている自治体があぐらをかくのでなく自ら仕掛けていくということはとても好感が持てますね。

7.長崎県島原市

島原市の課題は、島原半島に所在し観光都市にも関わらず、観光業が芳しくない感じのようです。そこで、スペースマーケットやTABICAによって、施設利用や体験型コンテンツを増やし観光活性化を目指すようです。花火大会での違法駐車を減らす意味での軒先パーキングを使うのも面白い取り組みですね。

8.佐賀県多久市

多久市の課題は、炭鉱の町以降産業がなくなり、働く場所がなくなってしまい人口流出が止まらないこと。そのために、クラウドワークスで在宅仕事の提供や高齢者向けも実施。

こういった炭鉱など昔は賑わった産業があったが、今はないという町はつらそうです。気になったのは高齢者向けというITが得意でない層にもアプローチしているという話です。調べると多久市の取り組みでは、どちらかといえばTABICA向けな感じもしますが、クラウドワークスでは執筆であり、多久市ローカルシェアリングセンターという場によってこれらのシェアリングサービスの利用アドバイス等がもらえるとのことです。ただ、とくに高齢者向けの仕事がクラウドワークスであるというよりは、文章作成や校正を請け負って行うのかなというイメージでした。

町に産業があれば一定の雇用と人が住み続けやすいわけですが、新規で産業や仕事を作っていくことの難しさを実感します。

9.千葉県千葉市

千葉市は大きな街ですので課題がかなり違っています。1つはMICEなどのイベント集客において千葉市の魅力が足りてないのではないかという点。MICEは初耳だったのですが、要は企業などの会議や研修旅行、国際会議や展示会などのビジネスイベントのことを指すそうです。観光庁のMICEの開催・誘致の推進が詳しいです。これらは都市間の競争でもあるため、魅力がなければ利用してもらえないですから、それらでアピールしていきたいということですね。

もう1つは、2020年の東京オリンピックにおいて、千葉市でも7競技が開催されるため、そのために観光プランを紹介する「千葉あそび」という冊子の価値向上というところのようです。

そのために、MICE誘致ではスペースマーケットと協力してユニークな施設の利用促進をしたり、冊子についてはTABICAと連携して情報発信などを行うなどです。

千葉市という大きな自治体がシェアリングサービスを活用するのは意外でした。スペースマーケットとビジネスニーズは、会議室など研修施設などとは相性がいいのかもしれませんが、詳しいところは分かりません。観光プランの情報誌における価値向上もTABICAとはやや異なるものの、紙面連動などをしていくというところでしょう。

大きな自治体の特徴として、小さな自治体に比べてそこまで根幹に関するとか、切羽詰まった感は受けないので、課題としては緩めな印象を受けました。

10.北海道天塩町

天塩町の課題は2つ。1つは、稚内は70kmほど離れた生活圏のため、車がない高齢者などにとっては交通機関が課題であること。2つ目は、離農や高齢化などで人口減少が激しく、仕事自体を作り出し雇用を生み出したい。

1つ目はnottecoのライドシェアで、空席があるマイカーなどを使えないかというところ。2つ目はランサーズなどクラウドソーシングでの新しい働き方や仕事機会の創出というところのようです。

nottecoはわかりやすく、確か京都府の自治体でもuberだったか忘れましたが交通弱者向けに新しいコミュニティバスなどのサービスがあったかなと思います。うまくはまるといいですね。2つ目はこれは全国自治体どこでも課題なのでしょうが、どう仕事を作り出していくか。地方創生と言われる部分で稼ぐ力と言われているわけですが、うまく仕事をつくっていくのは並大抵のことではありません。これについては、クラウドソーシングサービスを導入したからどうということはなかなか難しいでしょう。

11.富山県南砺市

南砺市(なんとし)の課題は、山間地の過疎化、農業等の担い手不足、空き店舗の増加などです。それらに対して、空家活用での移住定住者の増加、企業誘致や起業支援が直近の施策のようです。

これらに対して、ランサーズと連携し、さすらいワークとしてどこでも仕事が出来たり、ソノトチワークとして移住体験ハウスでも仕事が出来るという仕掛けをしている模様。空き家活用についてはゲストハウスに改修し体験プログラムを作り、Airbnbで集客するという流れが出来ているようです。

課題の根幹である、山間地の過疎化や農業等の担い手不足についてはかなり厳しいようですが、理想としては、フリーランスの仕事をしながら農業をしたり、狩猟をしたりというような働き方が想定されます。これらがどこまで流れを作れるか、課題の解決に刺さるかとなりそうです。

12.宮崎県日南市

課題はざっくりしていますが、人口減少・少子高齢化というところで、若者が魅力的だと感じてくれるまちづくりをどうしていくかというところのようです。

そのために、日本一提携しやすい自治体を掲げ、クラウドファンディングFAVVOと提携したり、クラウドワークスと提携したりしている。第一次産業での閑散期の収入源確保の取り組みが、地域情報化大賞2015特別賞を受賞(日南市式テレワークの推進による新たな働く場の創出)をしたようです。これは面白い取り組みで、企業コラボで地方創生 日南市「マーケティング専門官」の視点に詳しく書かれています。とくにマーケティング専門官というのを自治体が設置しているのがポイントでしょう。

そういう意味では他の自治体とは一線を隠しているというか、自分のところで主体的に動いていくという意志が感じられますね。

13.静岡県浜松市

浜松市も大きな都市ですが、課題は2つ。1つは、市域が合併により大きくなり中山間地域の活性化が課題。2つ目は、同様に大幅に公共施設が増え統廃合を行っているが遊休施設の活用があまり進んでない点。

これらに対して、スペースマーケットとTABICAにより、中山間地域の観光プランを作ったり、遊休資産を掲載しスペースを利用してもらったりということを行っている模様。

雰囲気としては千葉市に似ているのかなというところですね。大きな自治体だと一つの切り口という感じになりがちですね。

14.秋田県湯沢市

湯沢市の課題は、少子高齢化の先進地であり、35%を超える高齢化率の模様。そこでは公共サービスの低下が懸念されている。

そのため、子育てシェアとしてのAsMamaや家事代行のタスカジを通じて子育て世代が住みやすい街を作っていくというところです。

子育て世代へのサポートということで、家事代行や送迎託児などは分かりやすいですが、結果的にそれらの費用負担が厳しければ利用も限られるため、民間シェアリングサービスで行政サービスの補完とどこまでなるかは考えていく必要がありそうです。

高齢化先進地というところで注目が集まり動向が気になりますね。

15.埼玉県横瀬町

横瀬町の課題は、1つは人口減少の街の活力低下、2つ目は小さな街での事業構築の限界だそうです。活気を出すために、スペースマーケットにより町長室や議場、廃校の活用(町長室はすごいですね)。TABICAによる農業体験、地域の祭り参加体験などにより、活性化を目指すようです。

おそらく起業か就職啓発に近いのでしょうが、中学校3年生(部活動がない)を対象にクリエイターがキャリア教育をするなどもされているようです。

町長室の貸出は横瀬町役場本庁舎「町長室」で見えます。議場も同様で、1日75,300円からのようで、町長室は映画やドラマ撮影の用途中心のようです。

シェアリングサービスを導入する自治体の課題

ざっとですが上で見てきた15自治体の課題を整理すると、

  • 人口減少
  • 観光業の衰退
  • 産業の衰退
  • 子育て世代のサポート
  • 交通移動手段の不足
  • 企業誘致
  • 遊休施設の利用

となりそうです、もっといえば人口減少は現象として今まさに減っているので、それに起因して他の要因がダブルパンチ、同時多発的に起きているという感じがします。

大きな自治体の施策

大きな自治体としては、千葉市は約100万、浜松市は約80万、大津市で30万人というところでは、千葉や浜松は大きな施策の一つとしてのシェアリングサービスであるという印象です。MICE誘致や観光施設や遊休施設の利用というところでしょうか。大津市も助け合いというところでの子育てシェアリングというところの推奨という雰囲気です。

小さな自治体の施策

場所が離島や半島であれば、奄美市や島原市、または稚内の天塩町など交通網が発達してないところとなります。そういう意味で、人口規模ではあまりわけられず、同じ人口でも離島とそうでないかで全く戦略が異なるということになります。

大きな自治体よりシェアリングサービスに対しては積極的かつ公共行政サービスに変わるものか、または施策として思い切ったこともやっていかなければいけないという印象を受けます。行政がやるにはあまりに向いていませんが、多少失敗してもいいからやってみてどうかという積極性が小さな自治体では評価されるか、0からでなく既にあるシェアリングサービスを使えばそこまでリスクがなく参加出来るのが魅力なのかなと、自治体視点で見ると感じます。

とはいえ、施策自体はシェアリングサービスの延長上かシェアリングサービスでのアイデアが求められます。例えばスペースマーケットに掲載すれば遊休施設が利用が埋まるというわけではなく、それらの存在をアピールして使ってもらうことを内外問わず言っていく必要があります。TABICAはどこでも見られるわけですが、体験プログラムはどこでもやっているから同じようなプログラムになりかねません。農業体験はどこでも出来るならどこでもいいのではないか?というある種、シェアリングサービスの見える化がされることで「選ばれる」ということの厳しさも同時に出て来るような気がしています。

フリーランスや仕事づくりでのクラウドソーシングサービスも同様で、離島ならではのやり方があるというよりは、仕事を各地で奪い合うという構造になりかねません。よって導入して劇的に変化があるというものでもなく救世主でもないでしょう。つまり、クラウドソーシングを使うことで逆に地域でのアウトソーシングをさらに円滑にするなど、日南市は成功してしまったので分かりやすい事例となっていますが、やはり仕掛けが重要になってくるでしょう。なかなか大手サービスや勢いのあるサービスと組める自治体はいないでしょう。

おわりに

シェアリングサービスの普及は今後増えていき、社会自体もシェアリングという概念が一般的になっていくと考えています。一方で行政や自治体のサービスについて、または自治体という概念や存在自体も捉え方が変わってくるのだろうと思います。もちろん子育てがしやすいから移住するのはありえますが、故郷を離れたりして新たな土地でコミュニティを作っていくのは結構大変です。それ以上の何かがある、例えば人生や家族の中でこうしたいという人生設計や目標があるので動く、ある種人の生き方として生活する場をある程度選べる時代になったともいえます。

これはこれで自治体運営としては人が移動してしまい、根付かないことで不安になります。ですが、移動をしたりリモートワークをするなどの働き方が多様化したり、今まで働き口がなかった人にも働くことが出来るようになると、変わっていくのは企業や個人だけでなく、自治体の運営方法そのものかもしれません。昔あったような気がしますが、姉妹都市のように2点間で協定を結ぶとどちらの自治体にいても税金は同じであったり、自治体間で優遇してサービスを受けられるなどでしょうか。大都市間=大企業と考えると、中小都市が近隣でなく遠い都市と結んでいくと何か面白いことが起きるかもしれません。

1700自治体が今後減ることはあっても、増えることはまずないでしょう。合併や名称変更はあるかもしれませんが、そういう中での自治体は当然今の自治体という感覚でなく、行政、民間、個人などという枠組みではない新しい感覚を持った人がもしかして自治体を経営していく時代といえそうです。

シェアリングシティ自体も今後広がっていくところで、どうなっていくか見ていきたいですね。

名古屋の不動産市場を知る

日本ランドエンジニアリング株式会社では、数年に一度のペースで、名古屋中心部エリアの不動産状況を調べています。2017年度は変貌する名古屋5(2017年6月作成)を発行致しました。名古屋の不動産市場を見るデータとしてご活用頂ければ幸いです。

名古屋中心部エリアの調査レポートです。表紙、裏表紙込みで全体で12ページとなっています。配布ファイルはPDF(約2.5MB)で、データファイルはA3サイズですが、A4の縮小印刷でも可読可能です。

レポート内容は、

1.建物の主たる利用別用途図(P.2-3)

2.建築中および5年以内に新築・建て替えられた建物(P.4-5)

3.既存および建築中ホテル(P.6-7)

4.所有権の異動(売買および相続)(P.8-9)

5.投資法人が所有する建物(P.10)

6.名古屋市中心部の状況(P.11)

となっています。

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空き家の教科書では、次の一手や戦略が立てられるようになると考え、本資料を配布しております。

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