愛知県津島市の空き家再生プロジェクト空村を振り返る

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空き家再生という視点のアイデアは多くあって損はないというか、選択肢は多い方が良いんじゃないかと思ってます。

今回は、空き家再生の図鑑!「空き家再生データバンク」の実用化に期待を読んで、津島での空き家再生プロジェクトなど取り組みなどをざっと追っていきたいと思います。愛知県の空き家再生事例などでまだ成功しているとかはいえないでしょうが、どんな形で進んでいるかを知りたい方には参考になるはずです。

空き家再生データバンクとは?

まず上の記事でも紹介されていますが、実用化が待たれる『空き家再生データバンク』。過去の事例と知恵を集約したリノベーション辞書という記事では、建築家の米澤隆さんが取り上げられています。実は一瞬に近いですが空村で筆者もお会いしたことがあり、親近感を覚えました。このツールというか仕組みはどちらかといえばプロ向けであり、一般の人がDIYするにはしんどいかとは思いますが、アイデアとして色々と眺めるのは良さそうです。

津島の空村とは?

どちらかといえば、空き家所有者の方にとっては、そういった建築家向けのプロツールというよりも、空き家再生がそれでできるかどうか、リノベーションできるか、コストはあまりかけずにできるのか、または実際の成果はという視点が気になるのではないかと思います。

そこで、空村は一度足を踏み入れたというところから、少し情報を整理してみたいと思います。ちなみに上の記事では、

そもそも、このデータバンクを作るきっかけとなったプロジェクトについて、少しふれておこう。
名古屋から電車で約20分。愛知県津島市に広大な住宅群がある。1,000m2を超える敷地に、11軒の家が軒を連ね、集会所や町屋も備えた長屋群である。もともとは近くにある工場に勤める人たちの社宅として使用されていたが、現在は2組が住むだけとなりほとんどが空き家となっている。

(同上より引用)

と書かれており、愛知県の津島市は愛知県の人であれば知っている人が多い場所かなと思いますが、駅からそれほど遠くないところに長屋が2軒あるということです。

空村のFacebookページ あまり更新はされていないですが、最近でも投稿があります。

Facebookページから、空村に移住して実際にDIYをして住むということをされていた、石渡さんの記事が、先月と新しいのでこちらも併せて見ると参考になります。古家採取活生計画:最終回「どんな暮らしがあなたの理想ですか?」

空き家再生の進捗は?

実際に愛知県地元の人でなくても、こういった空き家再生事例がどこまで出来るか気になる方は多いでしょう。現状の印象ですが、空き家再生プロジェクトとは失敗であったといえます。ただ、石渡さんなどまた津島の地元の方々で比較的若い方が、一つの外部からの刺激を元にまた新たなプロジェクトが動いているかなと思えます。

空村というのはNPO法人芸術家の村が主催となって、最初はツアーからはじまった一連の企画です。長屋群をリノベしてひとつの村を作る!愛知県津島市の空き家再生プロジェクト「空村」などが参考になります。結果的に津島では短期的には成果は出なかったものの、上のブログでは石渡さん自身はそもそも全国の空き家を巡っていてもはや津島にはいないかなと思います。

空き家再生だけでなく新しく始めることは失敗確率のほうが高いです。ですので、この空村の失敗は空き家再生の教訓にはなるかなと思いますが、ここは関係者に踏み込んで話を聞かないと分からない点でもあります。

一方で安易に空き家再生をまちづくりに領域に持ち込んで何かなるかというとまた微妙でしょう。例えば空村でも空き家が再生するには、誰がDIYするか、そして当然誰が住むのか、家賃などの収益は、またそもそもDIYするための材料費は誰か。大家、入居者だけで完結するなら話は早いですが、まちづくりとなると面倒なことも増えるわけです。まちづくり自体は悪い考え方ではないですが、あまりにも聞こえはいいので、安易に考えるのはどうかと思っています。

古家採取活生計画:第5回目 空き家から始まる理想の暮らし<前編>では、石渡さんが2年間をかけて直した家に入居者が決まったようですが、石渡さんのアーティストなどの生業などから非常に標準化できる形ではなさそうです。石渡さんの考え方は非常に好きなのですが、一般的には住み込んでDIYするところまではいかないでしょうし、私もそこまではやれないと常に思っています。

2年かけて部屋数は11くらいは有った気がするので1割の改修。これ自体は商業ベースではありえないわけでして、あくまで非営利型の着地や進捗となります。もちろんここに入居される方が、隣をDIYして卒業するとかそういうアイデアは面白いですが、あくまで個別的であり、真似して出来るとか、他で転用できるというのは難しそうです。もちろん芸術家の村はそれらのプロジェクトを回していく仕組みが出来ればということだったのかなと思います。

空き家再生プロジェクトを成功させるには?

この空村だけからは難しいですが、おそらくですが、地元の人でまちづくりに熱心な人が一定の時間を割いてくれるコミュニケーションや信頼関係が大事です。良くも悪くも空村の場合は、当初の東京等からのツアーで、そのまま「入居」という絵はほとんど見えなかったので、実際はやはり住まないのでしょう。

空き家に住みたいという人は、このブログではあまり書いてないかもしれませんが、「空き家」=快適で人がいなくて安い、みたいな印象がなぜかあります。田舎の空き家=虫が多い、色々なところからすきま風が入る(マンションなど機密構造に慣れていればきついでしょう)、近隣近所のつきあいがある、どういう人やどういう趣味かなどプライベートの開示がある程度必要(程度によるでしょう)、家賃だけは安いがその分快適性は低い、というのが理解としてあっていいと思うのですが、そこまで考えて「空き家」を探す人は稀です。

稀な人なら、熱心にそのメリットデメリットを踏まえるので満足な入居や移住が可能です。そうでないと悲しい結果になります。

地元の人の活動リソース、当然まちが活性化する、ここでは具体的にビジネスや商売が生まれるということです。要はお金です。お金をくれということでなく、地元の名物やお店などでお金を落としてくれることです。ただこのあたりの規模は、空き家1軒を改修しても一世帯であるのでそれらの消費に期待をすることは出来ませんよね。だから、空き家再生自体も経済復活なんてことはできないので、現状維持または朽ちるのを防止するとうところでしかありません。

つまり、空き家再生でなく空き家に関するプロジェクトということでは、空き家再生するだけが手段ではなく、解体してしまうほうが理にかなっていることも多いかなと思ったりします。もちろんそういう諸々の中で「再生」が目を向けられるわけで、何でもつぶせばいいというわけではもちろんありません。

おわりに

空村には、私自身は個人でイベントに参加した程度です。ただ可能性はあるかなと思ったのですが、仕組み作りであるとか、再生するところまで、再生してからの展開などはうまくいく印象はありませんでした。結果論でしかありませんが、これを踏まえたまた新たな挑戦をしていって欲しいと思いますし、違う形で地元が盛り上がるのは良いと思います。

また空き家に関するプロジェクトの話も追っていければいいかなと思います。

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