所有者不明土地問題研究会が出している最終報告概要を見てみた

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

所有者不明の土地がたくさんあるというニュースがありました。調べると、所有者不明土地問題研究会が最終報告としてまとめているものがありました。これを見ていきたいと思います。

所有者不明土地問題研究会とは

一般財団法人国土計画協会の中の研究会です。こちらの所有者不明土地問題研究会のページは、第一回研究会が2017年1月から、1年ほどかけて研究会が実施されていたようです。

所有者不明土地は、2016年時点で410万ha

最終報告の概要資料を見ると、P.13で量的把握ということでまとめられています。なお410万haとは、九州本島の土地面積を上回る量のようです。

また、2040年までに新規に310万ha増えると考えられます。これは死亡者数や相続未登記数が増えるということですね。結果的に、2040年には約720万haになってしまうということになります。これは何も対策をせずというという数値です。この720万haは、北海道本島の土地面積程度であり相当の面積と言えそうです。

不明土地の経済的損失は累計約6兆円

経済的な損失として、大きく2つあり、1つが不明土地を利活用する場合のコストです。探索したり、手続きしたりなどがあります。もう1つは恒常的なコストで、管理コストや税の滞納などとなっています。

2016年では約年間1800億円だったものが、2040年には、3100億円になるということから、累計が6兆円となっています。これらの大部分を占めるのが、機会損失コストが2兆2千億円、管理不行き届きで3兆6千億円となっていて、これらがメインということがわかります。

機会損失とは、公共事業が出来なかったとか、農地で農業生産ができなかったとか、森林では林業の生産が出来なかったとか、民有地の有効利用の阻害ということが含まれます。

機会損失は考え方次第ですが、有効活用出来るならすればいいけれど、それができてないのは勿体無いというところですね。

今後の施策提言

資料では最後に3つのあるべき姿を提示して、資料を終えています。

興味深かったのは、所有権を手放すことが出来る仕組みということで、新たな公的組織を作りそこが管理をしたりという話です。こういった組織が機能する絵が見えないのですが、現状の組織(自治体、国など)で出来ないことをやっていく基盤なのかなと感じました。

また、土地基本情報総合基盤と仮称されたイメージは、固定資産税情報と登記情報と戸籍情報や住民基本台帳情報がひも付くというものです。もちろん留意点に慎重な検討とありますが、現時点のデータを使っていくということなら、こういう流れになりそうです。

現代版検地は、一定期間の公告で申し出がなかった場合新たな組織が占有できるもので、これらを集中期間という期間を設けて一気に行うイメージですね。

こういった提言がどう着地するかは分かりませんが、問題を明示化している点で今後に影響を与えることになりそうです。

おわりに

所有者不明土地問題研究会の目的は、国民の関心をこの問題に対して高めていくことで政策課題などに盛り込んでいくということが狙いとなっています。

実際に国の土地がどう利用されているか、そもそも所有者が不明の土地が2割もあるというのは衝撃的で、登記制度などの見直しなどが迫られるということになりそうですね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

名古屋の不動産市場を知る

日本ランドエンジニアリング株式会社では、数年に一度のペースで、名古屋中心部エリアの不動産状況を調べています。2017年度は変貌する名古屋5(2017年6月作成)を発行致しました。名古屋の不動産市場を見るデータとしてご活用頂ければ幸いです。

名古屋中心部エリアの調査レポートです。表紙、裏表紙込みで全体で12ページとなっています。配布ファイルはPDF(約2.5MB)で、データファイルはA3サイズですが、A4の縮小印刷でも可読可能です。

レポート内容は、

1.建物の主たる利用別用途図(P.2-3)

2.建築中および5年以内に新築・建て替えられた建物(P.4-5)

3.既存および建築中ホテル(P.6-7)

4.所有権の異動(売買および相続)(P.8-9)

5.投資法人が所有する建物(P.10)

6.名古屋市中心部の状況(P.11)

となっています。

PDFデータをご希望の方は、変貌する名古屋(別サイト)にてダウンロードをお願い致します。

空き家の教科書では、次の一手や戦略が立てられるようになると考え、本資料を配布しております。

詳細を確認する

RSSでもご購読できます。