全国空き家対策推進協議会が設立。今後どうなる空き家対策

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全国空き家対策推進協議会が発足した模様です。市区町村の約1,000が参加ということです。とはいえ自治体数は1,700程度はあるため、全体の約58%が参加というところです。今後増えるのかもしれませんが、このあたりはちょっと分かりません。空き家協議会に重ねて今後どのような動きになるか考えてみました。

全国空き家対策推進協議会とは

地方公共団体つまり市区町村が中心となって構成されます。国交省が作ったわけで、その設立の狙いは以下となります。

空家等対策の推進に関する特別措置法の施行から約2年が経過し、地方公共団体等による空き家対策の取組が進められているところですが、一方で、取組にあたって様々な具体的課題も生じています。こうした地方公共団体の機運の高まり、取組の広がりを踏まえ、空き家問題に係る情報の交換・共有をすること、法務・不動産等の専門家等と連携し対応策について協議・検討すること、及び実践的な空き家対策について政策提言等を行うことを目的とした全国的な組織「全国空き家対策推進協議会」が、このたび設立されることとなりました。

全国空き家対策推進協議会の設立について~約1,000の市区町村等が参加の見込~ より引用、太字筆者注)

空き家問題の情報共有、不動産の専門家との連携、実践的な政策提言など基本的に空き家の問題を現場である市区町村から吸い上げ、円滑に専門家で検討し、政策まで持っていく流れではないかと思っています。国は制度を創る側であり、市区町村はそういった制度に則り実行していくわけですね。今後どうなっていくかは要注目です。

別紙資料によれば、市区町村が903団体で、都道府県が47で950。そして専門家は弁護士協会や不動産の専門家などの団体で22団体で合計972団体という規模です。資料にもありますが、これは参加表明なのでさらに増えるという見込みのようです。

市区町村では、地元愛知県を調べると、愛知県を含めた39団体となります。愛知県は54程度あると想うので、15団体はまだ表明していませんが、飛島村など空き家対策をするとは異なる自治体の場合はおそらく参加しないのかなと思っています。もちろん参加表明しているから意識が高いというわけでもなんでもなさそうですし、こういった協議会は形骸化することもないわけではないでしょう。

全国版空き家バンクが展開され始める

最近ですが、空き家バンクの全国版について既に自治体向けに申込みを開始したというニュースがありました。同協議会では仮ですが3つの部会があり、1つは企画・普及部会、2つ目に所有者特定・財産管理制度部会、3つ目が空き家バンク部会となっています。

資料では空き家バンク部会は、空き家バンク登録促進と書かれているので、最終的には空き家所有者の空き家登録ですが、これを自治体が促進ていく、そのために協議会がプッシュしていく。そのツールとしての空き家バンク全国版というのが自然な感じもしました。

実践的なというのは市区町村の現場で起きていることと、同時に実験的に取り組んでもいる先駆的モデル事業の共有などもどんどんされていくと思います。

全国版空き家バンクは、ホームズ等でお馴染みのライフルが運営しています。今年7/19から自治体参加登録を受付しているようで9月からベータ版の開始ということで、どういう参加状況かまた空き家バンクが民間事業者運営になるとどういうメリット、課題が出て来るかは要注目です。

国交省モデル事業「LIFULL HOME’S空き家バンク」自治体からの参加登録受付開始

空き家問題対応の未来

国や行政に任せておけば大丈夫という話では全くなく、また民間事業の力でといっても、空き家賃貸や空き家マッチング、空き家リフォームというのも、そういう空き家に対して投資出来るオーナーの選択肢になりがちです。もっと空き家オーナーの状況に合わせて選択肢が出て来るかと思っていますが、一方で空き家という建物に対しては壊すか、活用か、売るかなどしかあまり手立てはありません。

手立ては限られるものの、個人資産や個人の所有物であるがために、強行的な何かというところは取れないのが現実です。そのために空き家特措法が出来たわけですがこれも特定空き家というまずい状況に特化したものに限ります。住宅・土地統計調査でいえば、賃貸や売買、別荘でもない、その他の空き家なわけですが、その中でも非常に問題がある空き家はかなり限られているという認識です。また、そういう問題がない空き家でも多くは耐震基準が築年数が古いため厳しくお金も必要となります。

実態としては、未活用の空き家という建物があるのだけど、うまく活用は出来ない。その活用出来ない理由も様々で、個別に対応をしていくとなると、ものすごく手間の割にメリットがないということが多いでしょう。少なくともそれはビジネスにはなりづらいので民間事業者は手を出さないはずです。だから行政がやるという構造になりがちなんですね。

国のアクションから自治体のアクション、空き家バンクや自治体の法務・不動産での実務での課題は少しずつ解消されていくとは思いますが、未活用空き家をより使ったり、空き家自体をどう使うかは個別の市民や所有者とのマッチング以外にあまりないのかなと思ったりします。つまり選択肢としてまとめるとやれることは少ないにも関わらずやってみるとあまりメリットがない。ということが根強い問題になっているというところだと感じています。

自治体も何か正解を持っているわけでもないでしょうし、空き家所有者はもちろん、未来の空き家所有者、予備軍も不安を抱える人も多いでしょう。また空き家事業者として、管理やリフォームや賃貸等の事業においても、空き家所有者から優良顧客やビジネスになる流れができていればいいのですが、それがどこまで出来ているのかは正直分かりません。よく不動産事業で空き家オーナーの相談受付、そこから自社サービスの展開というのはありますよね。

おわりに

空き家問題における本サイトの位置づけは、情報を知る、そこから次の打ち手や流れを読む、または社会の動きを知るということに対して助力となれば幸いです。空き家対策や空き家問題自体は、こうすればいいという回答はないわけで、どのようなアイデアで切り開いていくか、または有用な解決策が見つかればそれはそれで良いことだと思っています。

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