全国版空き家バンクが試験運用開始1年なので再度調べてみた(本番試行からは5ヶ月)

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全国版の空き家バンクは2017年10月頃から開始しています。LIFULLとアットホームの大手2社が運営しているわけですが、もうすぐ1年ということもありどんな状況か見てみました。開始半年後に調べた記事はこちらをどうぞ。LIFULL HOME’S空き家バンクとアットホーム空き家バンク開始半年後の状況を調べてみた

国交省的には本格運用は2018年4月

試験運用とかは意識していなかったので、本記事のタイトルとずれますが、国の見解としては、あくまで4月からが本番のようでした。これは意外でした。

「全国版空き家・空き地バンク」を高機能化し、4月から本格運用を開始!!に詳細が書かれています。

LIFULL HOME’S空き家バンクの状況

LIFULLの空き家バンクは、目についたところで面白かったのは空き家活用プロジェクトの取材記事があったことです。民間らしい視点ですね。

開始半年後では、参加自治体が444で、物件登録数は2000件でした。1年後の今は、参加自治体が508で、登録物件数約6100件でした。半年間で、自治体は60程度増え、物件数は約3倍になっています。

農地付き空き家というカテゴリでは、農地付き物件は359件で、店舗付き物件は100件となっています。

順調に物件登録数は増えているという感じですね。

アットホーム空き家・空き地バンクの状況

アットホームの空き家バンクは、大きな変化はないようですが、農地付きや店舗付き物件というカテゴリは増えています。

開始半年後は、参加自治体は173で、物件数は約643件でした。1年後の今は、参加自治体は247で、物件数は1368件でした。物件数はスペースを入れて検索して取得しています。

自治体数の増加はほぼLIFULLと同様で、物件数は2倍程度に止まっています。

農地付き空き家は100件、店舗付き空き家は41件となっています。

両者を比較すると見えてくるもの

ところで、LIFULLでは空き家バンクと書いていますが、物件登録数と書いた上の数に土地も入っています。ただその割合はわずかだと考えられます。

絶対数から考えると、LIFULLのほうがアットホームに比べて規模が3-4倍程度なため、まずLIFULLを使っていってその後にサブとしてアットホームに登録するかなというのが自治体側の動きではないかなと推測しています。

両者に登録する自治体もあるでしょうし、片方だけという場合もありそうですが、露出をしたいという意味では、また使い心地でもLIFULLに軍配があがるかなというところです。

全国の空き家バンクの数は?

既出かもしれませんが、再度増加もあるので調べてみました。

国交省の資料によれば、空き家・空き地等の流通の活性化の推進に、平成30年3月末日時点の全国の自治体の参加表明率は27.5% ( 492自治体 )という1枚資料がありました。表明=全国版空き家バンクに登録している数なのか、予定も含むか分からないですが、これが登録数とすると、期間が5ヶ月のタイムラグがあれど、ほぼほぼLIFULLは参加したい自治体をカバーしていることになります。

全国の空き家・空き地情報がワンストップで検索可能となります!では、平成29年度末には1000の自治体登録を目標というのがさらっと書かているのですが、現時点では達成率は半分となっています。なぜ1,000かというと、空き家対策等の調査で空き家バンク設置自治体は763自治体+準備自治体が276程度ありこれらがおおよそ1,000だからでしょう。つまり、空き家バンク設置自治体1,000全てが「全国版空き家バンク」に参加して欲しいということでしょう。

目標値の半分ということですが、絶対数として500自治体が全国版に参加しているのはそれなりに意義があるとも考えられます。あとは以前書いたような登録数や契約数などにプラスとなっているかです。先回調べた時点では概ねプラスになっているのかなという推測をしています。全国版空き家バンクの半年間成約数はどの程度有効化を検討してみた

この成約数などがなぜ重要かは民間感覚では当たり前だと思いますが、施策として実施したものが効果があるかを検証し効果が乏しいならやる意味がなかったとなります。実際、大手2者は自社リソースやシステムを投下しており、人力(か自動化か)にて自治体の物件情報を代理入力しているのでそのコストは馬鹿にならないのではないかと思っています(本業における割合ではあってないようなものかもしれませんが)。

少し視点が異なりますが、全国版空き家バンクは空き家バンク設置自治体でなくても参加ができるようです。全国版空き家・空き地バンクQ&Aの(1)運営方法等No.12に書かれています。一般財団法人土地総合研究所のリサーチメモもまとまっていて面白く読めます。空き家バンクの目的・現状・課題

おわりに

空き家バンクの当初の課題は情報閲覧性が悪いとか検索しづらいとかでした。すでにそれはできているというなら、あとは認知度程度でしょうか。実際の空き家バンクの半分しか登録してないのをどうするかは不明です。半分カバーして一定のユーザーの満足度があれば良しとするかもしれませんが、このあたりの目標値は常に曖昧な印象です。

全国版についてはまた検証してみたいところです。

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日本ランドエンジニアリング株式会社では、数年に一度のペースで、名古屋中心部エリアの不動産状況を調べています。2017年度は変貌する名古屋5(2017年6月作成)を発行致しました。名古屋の不動産市場を見るデータとしてご活用頂ければ幸いです。

名古屋中心部エリアの調査レポートです。表紙、裏表紙込みで全体で12ページとなっています。配布ファイルはPDF(約2.5MB)で、データファイルはA3サイズですが、A4の縮小印刷でも可読可能です。

レポート内容は、

1.建物の主たる利用別用途図(P.2-3)

2.建築中および5年以内に新築・建て替えられた建物(P.4-5)

3.既存および建築中ホテル(P.6-7)

4.所有権の異動(売買および相続)(P.8-9)

5.投資法人が所有する建物(P.10)

6.名古屋市中心部の状況(P.11)

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