令和元年の空き家対策の担い手強化・連携モデル事業の団体が決定したので見てみる

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国交省が空き家対策として行っている空き家対策の担い手強化・連携モデル事業の団体が決定したようです。以前は空き家の先駆的事業みたいな名前で名称が変わっていますが、とくに人材育成や共通課題の解決というテーマを主としている形です。今年度採択された団体をざっとみていきましょう。

本年度は60団体が採択

令和元年である2019年度の採択事業は空き家対策に関する人材育成・相談体制の整備等に取り組む団体を決定!に書かれています。

提案件数は111件で、採択は60件となっています。(昨年度は132件で、採択58件となっていて、応募数自体が減少しています)

本事業期間は平成30年度から令和2年度となっていて3カ年のようです。毎年募集が5月下旬から1ヶ月程度あり、その後夏頃から事業実施で3月にアウトプットされる感じです。

平成30年度では予算が3億円でしたが、本年度令和元年度では3.39億円と1.13倍になっています。

ちなみに、昨年度の事業内容等は既にアウトプットされて周知されるべきですが、運用しているDBJサイトではアウトプットが確認できませんでした。ここでいうアウトプットは事業報告書ということですね。とりまとめで時間がかかっているかもしれません。いつアウトプットされるかは分からないです。

面白そうな取り組みの紹介

完全に主観ですが面白そうなものを紹介してみます。採択団体リストはこちらからどうぞ。

部門1 人材育成と相談体制の整備部門から

は、昨年度のものの継続であったりします。空き家相談窓口を構築や啓発等でそこまで面白みがあるものはそこまでなさそうです。

とはいえその中でも、やはり民間企業の視点は面白いものが多い印象でした。

株式会社エンジョイワークスの不動産特定共同事業を活用した事業をサポートできるファシリテーター育成ツール作成は面白そうです。おそらく全国版の空き家再生で食べていく!という空き家再生プロデューサー育成プログラムに使われるのかなと想像しました。

株式会社三友システムアプレイザルは、昨年度事業からの継続ですが、さらに新潟県佐渡市(検討中)であったり、調査員育成を更に展開するために調査フォーマットのウェブ化というのも面白そうです。

部門2 空き家対策の共通課題の解決部門

課題解決という点から人材育成や窓口構築やネットワーク構築という感じよりも、現場でどうやるか、仕組みをどう作るかというやや実践的な印象があります。あくまで部門1に比べてで、部門1が駄目とかそういうことではありません。

CANVAS合同会社が行うのは、学生が講義の一貫として物件調査をし、そこから空き家活用を行って事業を作っていくモデルです。こういった連携モデルやアイデアはありそうですが実は仕組み化されてなかったり、パイロットショップなどは期間だけ設けてあとは放置みたいな印象があります。要するに、それぞれの主体(オーナー、行政、運営者、実践者等)がちぐはぐな印象があります。実際に一つの店舗であれサービスであれ事業化するのには様々な試行錯誤がいるわけで、場所だけあるから事業がうまくいくわけではないですよね。そういう意味で非常に面白そうな気がしました。

それに先駆けてではないでしょうが、すでに水戸市ではDIYでリノベーションしたゲストハウス「ラグナロック」の運営に関わっているようです。水戸にゲストハウス「ラグナロック」 DIYで空き家リノベーション

株式会社九州経済研究所は、空き家バンク物件を調査し複合シェアサービス型賃貸住宅というものを試行検証されるようです。空間シェアやサービスシェアというのは、おそらくですが、多拠点滞在サービスのADDRESSであったり、スペースシェアリングだったり、様々なシェアリングサービスがあるものをうまく組み合わせることで、空き家を賃貸物件として有効利用できないかということだと推測します。

あくまで想像ですが、具体的には、空き家を多拠点滞在サービスに組み入れるなどはそのままですが、シェアリングサービスやサブスクリプションサービス(実質シェアサービスと判断する)を取り入れることで、例えば家具がなくても家具シェアリングをして、ご飯等もフードシェアをしていく、車はライドシェアし、仕事の仕方も地域で複業するというようなイメージです。

これは勝手な妄想に過ぎませんが、うまく取り入れてアイデアを形にしていくところは出てくる気がします。どんな実証実験がされるか注目したいですね。

特定非営利活動法人Goodstockは、空き家の残置物に注目しそれらを掘り出し物市でテスト販売したり、除却費用にあてることで除却に焦点を当てて動かれるようです。空き家に対して建物や不動産価値を見る人は多いですが、その残置物の処理で困るのは多くあり、そこをどう解体という流れで位置づけるか非常に面白そうです。

本モデル事業は展開から知見を共有するのが狙い

事業概要に明記されていますが、モデル的な取組みを支援してその成果を全国に展開することになります。

よって株式会社等であれば実験手法が真似されるというリスクは当然あるのですが、どちらかといえば先駆けて行ったことでそういった事業者に恩恵がある、少なくともチャレンジしたことで見えた成果を共有することで同じ轍を歩まないということがメインな気がします。

また面白そうな取組が出てきたら紹介したいと思います。

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