先駆的空き家対策東京モデル支援事業を調べてみた

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東京都が行っている先駆的空き家対策東京モデル支援事業というのがあります。国がやっていた先駆的空き家対策モデル事業(平成28、29年度の2カ年で終了)の東京版という形でしょう。内容を少し調べてみました。

先駆的空き家対策東京モデル支援事業とは

東京都が行う事業です。都内の市区町村において、先駆的かつ高度なノウハウがあるもので横展開できる事業を実施します。

2019年度からの事業となり、3自治体からの応募ですべて採択されています。

自治体向けの話ですが、補助率が対象経費の全てとなっていて、限度額は1000万円です。

余談ですが、国交省の先駆的空き家対策モデル事業では、平成29年度で1億3800万でしたので、単純に採択団体27で割ると、1団体あたり平均510万となります。事業によりますが都の方が予算が潤沢と言えるかもしれません。

採択された事業

自治体は日野市、調布市、町田市の3自治体で、町田市が2事業あるため、3自治体4事業が採択となっています。

先駆性ということがあってさすがに面白そうという感じはあります。

日野市「空き家の学校」創設事業

空き家の学校とは、市民に空き家活用の先進事例を学べる場のようです。おそらく「学校」は施設というハードでなく、ソフト的な事業ということだと考えられます。

日野市/「空き家の学校」創設へ/意識啓発と地域活性化に据えでは、「教科書作成費」などの準備費用などが挙げられているためです。

と、思ったのですが日野市の今年度第二定例会において、「土木費として(仮称)空き家の学校の制度創設に向けた準備に842万円」とあります。土木費なので実際に空き家を改修する費用なのかちょっと判断できないところですね。

令和元年第2回日野市議会定例会提出 補正予算(一般会計2号) 【概要】では、「(「(仮称)空き家の学校」制度創設に向けた取組)」とある程度でした。

調布市「空き家予備軍へのアプローチ手法構築」

空き家予備軍というのが特徴的で、それらに対してどうアプローチするかの手法の検討を行うものです。

実際にはアンケート調査を使用するということからそこからどうするかというところが肝になりそうです。

国の先駆的モデル事業でも調査方法についての検討事業もあった気がしますが、空き家予備軍についてはそこまで踏み込んだものがなかったため、興味深いところです。

これらは調布市からプレスリリースが出ていました。ミサワホーム株式会社やミサワホーム総合研究所と共同で行う形のようです。

ミサワホーム株式会社及び株式会社ミサワホーム総合研究所と空き家予備軍アプローチ手法構築プロジェクトに関する協定を締結

3者の役割図というのもあるのですが、これによると、調布市は所有者意向調査や分析、啓発事業を行います。ミサワホームはその所有者意向分析への協力などを行います。ミサワホーム総合研究所ではまちづくりの課題研究などを行うようです。

町田市「空き家特定手法検討」「敷地の有効活用策の検討」

町田市は二事業あります。

一つは、効率的な空き家特定手法です。興味深いことに、全域の実態調査を行うことをせずに、効率的に空き家を特定するやり方を検討するというものです。以前、自治体が空き家実態調査をどの程度やっているかとうことを調べた記事があります。

こちらの記事では、政令指定都市のうち19自治体で12自治体は何らかの実態調査をやっていました。実態調査をやらないところもある一方、実態調査のコストも馬鹿にならないのでその手法があれば導入したい自治体はあるのだと思います。

もう1つは、敷地の有効活用策の検討です。空き家の敷地に注目というところから、想像に過ぎませんが例えば駐車場スペースとしての活用などかもしれませんね。地域特性というところが最もポイントかもしれません。

読売新聞記事の空き家情報 把握法確立へ 町田市では、敷地を駐車場として貸し出し、と書かれていました。

どうなっていくかが楽しみですね。

先駆的空き家対策を知る意味

国のもですが、東京版もこれらの事業を見ることで、自治体の課題や社会の変化を感じることができます。当然ながら事業者であればビジネスのヒントになりますし、自治体の課題を解決するモデルを作ることができるかもしれません。

また空き家等の知見を集める人や団体にとっては,そういった取組を先んじて仕入れて学ぶことは有意義だと考えられます。

これらはモデル事業のため、横展開として成果が公表されるのがポイントとなります。来年3月以降となりますが、注目したいところですね。

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