南知多町とヤマト運輸の空き家見守り社会実験を調べてみた

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愛知県南知多町とヤマト運輸が協定を結び、空き家見守り社会実験を行うようです。自治体と民間企業の連携は広く見られますが、空き家の見守りは珍しい気がします。今回はこのニュースを少し深堀りしてみました。全国初!ヤマト運輸と空き家対策のため社会実験を実施=愛知県南知多町

南知多町の空き家実態調査

南知多町の空き家実態調査は、空き家対策計画に盛り込まれていました。南知多町空家等対策計画 平成30年3月作成によれば、平成28年度で町内の建物全数約24,000棟を目視で見ています。

その結果、空き家候補数は約1,000件で、うち老朽や危険があるのは77件ということでした。町としてはこの77件をまずは対応していくという話です。候補数としているのは、一方的に空き家と決められないためです。それらの所有者アンケート回答を持って判断するので、空き家候補+空き家確定があり、自治体としては老朽空き家を中心に対応をしていくということになります。

最近見かけたものでは、総務省調査で約70万戸の空き家の46%が築50年以上というニュースです。

南知多町自体は、空き家バンクを精力的に行っていて、成約数も高めの印象があります。南知多町空き家バンクでも成約数が乗っていますが、上の資料では成約数は82件(累計)で、登録物件数は159件(累計)というところです。この数値は割と良いというか(自治体全体に比べて)、空き家バンク自体は回っていると感じます。

しかし、老朽空き家は自治体がやるにしても(本来は所有者がやるわけですが)、活用空き家はなかなか難しいわけです。

南知多町とヤマト運輸の社会実験

南知多町のリリース「空き家見守り社会実験について」で詳細がありますが、実験として空き家の見守りニーズがどの程度あるかを検証するわけですね。また、自治体として空き家所有者の困ったことを把握して活用の促進をしたいという狙いがあります。

先程の空き家対策というところでいえば自治体が出来るのは活用促進として空き家バンクがあります。老朽などにおける解体などは強制力がありますが、これらは当ブログでも何度も書いていますが、結局自治体側がお金を持つ(これらは税金ですから)ので、積極的検討でなく、消極的な選択肢にならなかったといってももう怒られないでしょう(特措法から5年経つので得られた成果とできなかったことを見ていく必要があります)。

そういう意味で、利活用に食い込んでいくには、待ちでなく、すでにあるリソースを使っていくことで次の一手ということです。それがヤマト運輸のリソースを用いて空き家所有者のニーズを捉えていくことになりそうです。

空き家所有者は町内にいるとは限らない

対象者は町内に空き家を所有者する人です。チラシにもさらっと書かれていますが、遠くて交通費がもったいないというのは非常にありえると思います。例えば首都圏や他都心で生活している人です。相続をしたが、空き家見に行くのは手間だし、という人は一定数いるはずです。

それらの人にはこのサービスは有効で、実験期間は無料ですが有料サポートが今後考えられるので、金額によりけりですが一定のニーズがあるのではないかと私も考えています。

ヤマト運輸側も、行政・自治体との取り組み事例もあって、高齢者見守り等はありますが、空き家見守り的なものは見る限りなかったので、面白い取り組みといえそうです。宅配業を主力とするので、地理や土地勘があるドライバーが宅配のついでにやるかは分かりませんが(業務負荷の問題もあるため)、業務効率的に問題がない範囲でやれれば、一気に全国展開できるかおいておいて、他社も追随するかもしれませんね。

ただ、結果的にこれは空き家問題解決というわけでなく、利活用のための所有者のニーズを探るというところでしかありません。つまり、利活用出来るならやるというところで、次の行動選択肢が取られてやっと次の動きになるわけですね。

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