平成26年度から平成30年度の名古屋市の特定空き家数の推移を調べてみた

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名古屋市の空き家対策について、とくに特定空き家の状況は公開されています。これについて逐次追っていましたが、平成30年度版も公開されていたので名古屋市の特定空き家の状況を振り返ってみます。

名古屋市の特定空き家数の推移

平成26年度から平成30年度までが公開されているのでそれらのデータから図表で整理してみました。

ソースは、名古屋市の空家等対策の推進ページにある、「本市の空家等対策の実施状況等について」の箇所にあるPDFからです。

まとめたグラフは以下になります。

名古屋市の空家等に関する対策の実施状況等についての平成26年度から平成30年度データから作成( http://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/2-9-0-0-0-0-0-0-0-0.html

ちょっと見づらいですが、一番上の青線が名古屋市民等が相談通報を受けた上で実際に、名古屋市側で当該物件を調査確認した件数です。これをベースにして、上から二番目の緑線は状況が軽微ということで特定空き家とはいえないもので、その下の赤線が特定空き家数となっています。一番下の不適切継続とは、特定空き家のまま継続したものがその年度にあったということです。

傾向として、調査確認数が5年で増加傾向にあり、同様にその他の空き家(状況が軽微)というものも増えています。しかし一方で特定空き家が増えるわけでなく、減っています。2014年度では736件の調査空き家があるうち、130件が最終特定空き家だったわけです(割合としては約17%)。しかし、2018年度では、1368件の調査空き家があるものの、最終特定空き家は50件まで下がります(割合としては約3%)。

現時点で名古屋市の特定空き家は通報件数も考慮すると増加傾向にあり、それに伴い調査確認空き家が増えています。しかし、最終的な特定空き家件数は割合もその絶対数も減っているという傾向です。

以下は、Excelで入力したデータです。特定空き家数が何度も出てきて恐縮ですが、ご参考まで。

  管理不適切相談・通報空き家所有者からの相談等その他合計調査確認した空き家等(過去も含む)特定空き家その他の空き家特定空き家保安上危険衛生上有害景観支障その他特定空き家解消一部解消解消予定不適切継続解消率特定空き家化率
平成26年度2014年度655639881673620852820814023333208412891300.380.63
平成27年度2015年度8071632401210111620591120514713126205693216880.570.43
平成28年度2016年度6883181081114102713988813911211511139411413710.490.51
平成29年度2017年度719411104123411091209891209611013120421111560.530.47
平成30年度2018年度10713912214841368117125111799171011747137500.570.43

名古屋市の特定空き家における解消率

解消率とは、1年度で特定空き家であった(延べですので過去からも含めます、つまり全部ということです)ものに対して然るべき指導等をすることで、所有者に解消を促した割合となります。

やや見づらいですが、上の表でいえば、2014年度で特定空き家208件あったうち、解消+一部解消+解消予定をあわせたものが解消数としています。つまり、2014年度は38%解消して、特定空き家としては130件63%残ったことになります。これを年度で見ていくと、ざっくりいくとほぼ解消率は5割程度、つまり半数は特定空き家だったものが解消されていることになります。逆に言えば半数は特定空き家のままということです。

毎年半数ずつ出てくるものを解消していくことで、50件程度まで特定空き家を減らしたことになります。もちろん、これは件数であって同じ特定空き家が5年ずっと不適切管理=特定空き家であるということなどの個別の特定空き家に対しては分かりません。

この数字が妥当であるかは判断できませんが、先回まとめた政令指定都市の状況で同様の報告データがあれば比較ができそうです。時間があればやってみたいところです。

他に言えそうなことはないだろうか

他に見るポイントもあるかもしれません。

例えば、特定空き家でなくその他の空き家、軽微な不適切管理であればそこが温床になっているかもしれません。前のめりで予防するのは行政的に得意ではないと思いますが、出てきたものを解消という形でなく、予防していくのもありかもしれませんね。その場合軽微な不適切管理にならないようにするセミナーや周知していく動きがとなります。いわゆる予備軍向けのアナウンスですが、そもそもアナウンスとして軽微なところではあまり響かないので微妙かもしれませんね。

他にはビジネス的には、特定空き家における保安上危険というところでは安全面で倒れてくるとかそういった対策となります。これらがセルフビルドというか所有者自身でできるものなのか、それともプロが手がけないと厳しいのかというところで仕事になるかもしれません。とはいえ、この数が名古屋市の世帯数からいえば少なすぎるというわけで微妙かもしれません。

今回は名古屋市でしたが、お住まいの自治体や所在エリアなどでデータがあれば見てみると思わぬ発見があるかもしれません。もし調べられたらぜひ教えていただけると嬉しいです。

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