空き家と出火件数の関係を調べてみた

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空き家と火事との関係というところを今回は考えてみます。火災保険の話はありません。

出火件数は消防庁のデータからわかる

平成30年つまり、2018年の最新データが消防庁の概数として出ていました。

消防統計の平成30年(1~12月)における火災の概要というPDFファイルになります。出火件数は37,900件となっていて、2017年の39,733件に比べると微減という形です。

全体の出火件数も注目ですが、一方で空き家となると放火という可能性も高いと考えられます。そこで、放火や放火の疑いというデータもあり、これらは既に消防庁サイトでまとめられているデータがあります。全火災のうち、放火は2,741件で、放火の疑いは1,965件となっています。(P.2)

第1-1-16図 放火及び放火の疑いによる火災件数の推移の画像
消防庁サイト  第1-1-16図 放火及び放火の疑いによる火災件数の推移より
掲載URL  https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/h30/chapter1/section1/para1/38268.html

上の図によると、放火+放火の疑い件数はここ10年くらいで半減していることになります。これだけ見ると、放火されづらくなっているとも読み取れます。建物自体が減っても放火等の件数が下がらないなら減っているとは言えないわけですがこのあたりは不明です。

空き家=建物ということから、建物火災も見てみましょう。2018年の建物火災自体は20,703件あり、その出火原因は、こんろ、たばこ、放火のようになっています。空き家にこんろが放置されている可能性もありますが、ここでは放火+放火の疑いのみを見てみましょう。すると、放火は1,304件、放火の疑いは788件でした。これらの合計は、約2,000件となります。つまり、放火+放火の疑い件数約2,000件は、建物火災自体からすると、約1割となります。これを多いと見るか少ないと見るかということになります。

ちなみに、建物火災以外の火災とは、多い順に車両火災、林野火災、船舶火災、航空機火災、その他火災となっています。車両火災が3,653件、林野火災が1,365件で件数のみであれば、建物火災が多く、その他の火災も次に12,109件と多くなっています。

放火+放火の疑いを母数としてみると、一番は建物火災となります。建物=空き家とはならないですが放火しやすいまたは放火の疑いがあるものと、空き家の可能性が高いかもしれません。母数をどうするかで見方と感覚値が変わりますね。

調べてみて不明なのは、出火原因の判断であったり、建物をどう定義するかなどです。これらは細かい話ですが、建物火災=一般的な建物と考えにくい面も容易に想像できますのでデータは参考程度というところです。

空き家への放火等のデータはないのか?

本題であるものの、結論的には見つけられずというところです。やはり消防庁の建物火災×放火、または放火の疑いが認知件数としては最適というところです。

東京消防庁が出しているデータに、空き家というキーワードも出てきたのですが、これはあくまで放火場所が空き家であると考えられます。つまり、空き家の敷地内の草に放火されたら多分対象外と考えられます。着火物が空き家であろうがなかろうが、空き家建物が火災を受けていたということがわかるデータがないということですね。

実際は、住宅火災において負傷者等がなく、かつそこが居住を1年程度してないなら空き家扱いなので、わりと分かりそうですが、見つけられずというところです。ここにあるかもというデータ所在があればぜひ読者の皆様教えて頂ければ幸いです。

愛知県の火災発生状況を見てみる

頭をクールダウンして、愛知県の火災状況を見てみます。コンパクトな表にまとまっています。

愛知県の火災概況について(平成30年/速報値)

別表1によれば、平成30年(2018年)は、出火件数2,076件で、建物火災は1,116件となっています。住宅は575件となっていて、全体の27%という比率です。

出火原因についても、放火・放火の疑いが294件で14.2%でトップです。以下、たばこ、こんろ、たき火と続くのですが、14%を多いとみるか少ないとみるかはやはりあります。

気になったのは空き家数でも話題になる「その他」の分類です。愛知県でも、その他の出火原因が1,322件となっていて63.7%を占めています。感覚的には、その他が単一事由より多いということはそもそも「分からない」のではないかという気がします。出火原因は現場にいなければ分からないので当然なのですが(監視カメラや発見者の報告等がなければ)。

ざっくりとした理解ではその他自体は、項目として上がっている以外のものとなります。

愛知県の総住宅数は347万戸、空き家数が39万戸で、空き家全てに放火されるとすると、約300÷39万となり、0.08%程度となり、1万戸に7戸という割合となります。

だから空き家放火の心配はないということではないのですが、放火リスクを下げる意味で空き家管理をするというのは対策になりそうです。

ロジックとして、放火が多い、空き家が危ないというのを並べるだけなのはちょっと乱暴というところで調べてみました。実際にはたばこ、こんろ、たき火などの放火でない、吸い殻であるとかコンロの火とか、たき火をしていて火事というほうがこれらの小計では約22%を占めるので、放火・放火の疑いより多いんですね。

そういう意味では同様にたばこの火の始末であるとか、コンロの火に気をつけるとか、たき火の管理なども同様に注意すべきというところです。話がややこしいですがこれは空き家というよりも、一般住居かもしれないし、またはたき火が出来る敷地や庭がある郊外の話かもしれないし、あまり調べていくと細かくなりすぎるのでこのあたりにしておきます。

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