問題のある空き家で困っている場合はどこに言えばいいかを調べてみた

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近隣の空き家が今にも崩れそう、草が生い茂っている等の場合どこへ連絡すればいいかを調べてみました。

空き家の苦情・クレームはどこに言えばいいか

役所(自治体)に連絡する

代表番号にかけて、職員に話せば良いと思います。おそらく担当部署/課に回してくれるはずです。自治体によって、担当部門が違うためです。事前に調べて「空き家担当」がどこかを明確にするのも効率的です。

まちづくり課、防災・防犯、都市計画、建築などが多いという印象です。

例:愛知県

あいち空き家管理・活用情報で、愛知県の市区町村が載っています。名古屋市は各区に地域力推進室があり、その室が適切な管理が行われていない空き家を受け付けるということだと考えられます。

自治会、町内会、PTAなどで相談する

地域コミュニティと言われるものがあったり、加入していればそこで相談してみます。結果的には自治体に代表者がクレームしたり、専門家につなげたりということになると考えられます。

本人に直接交渉をいきなりするのは相手を知らないならおすすめしません。トラブルになった場合のリスクがあるからです。そもそもこの時点で誰が所有者かしらないケースも多そうです。

法務局にて不動産登記簿を取得し特定する

地番などを法務局にあるブルーマップで調べれば、不動産登記簿を取得できます。この所有者情報が更新してないケースなどもあり、仮に正しい情報でも、所有者と直接交渉となるわけで、おすすめできません。

プロ間でも登記簿を取得しても分からないケースが既に課題になっており、難しいケースです。

弁護士等の専門家に相談する

無料相談会などで相談するのがいいかもしれません。ただ専門家ができることは限界もあります。訴訟等を起こしていく(例えば既に隣家から壁が剥がれて居住部に被害が出ているなど)なら話は別です。

弁護士ドットコムなどで相談QAも見られますが、法的なアドバイスになるため、通報先とは異なります。ただ法的な知識を得るのは良いことだと思います。

自治体にまず通報する

以上から最も適切なのは役所に連絡するのが一番でしょう。ただ、通報することと問題が解決されることは別と考えたほうが良さそうです。

通報の効果

  • 自治体は市民から通報があったことで動くきっかけになります
  • 署名運動であったり、著しい被害を受けているなどのアピールも大事になりそうです
  • 受付したものの、対応はあくまで所有者に文書通知や「クレームがありました。所有者責任で対応してください。」という対応が普通でしょう

解決されること

  • 問題のある空き家が管理されること(破損部分の修理や撤去など)
  • 建物自体が解体されて安全性が確保されること
  • 景観の維持がされること

上記のように、通報=解決というわけでなく、通報=問題だということを所有者に通知した、またはそういう行動を取ったという一つのプロセスに過ぎません。

自治体に通報しても、すぐに解決されないことのほうが多いでしょう。また、通報を受けた所有者が空き家管理を適切に始めるというケースもあるでしょう。迷惑をかけていることを知らなかったというケースもあるからです(遠方に所有者がいるなど)。

半分くらいは所有者は対応するかも(半分は対応されない)

例えば、京都市は管理不全空き家等に対する指導等の状況についてで、対応する件数が1,722件あり、解決済みが749件となっています。残り1,000件のうち、6割は指導中で、調査中は4割程度です。

調査をした後、指導するなり、取り下げるなりが行われるわけですが、名古屋市の同様のデータ(平成28年度空家等に関する対策の実施状況等について)からは、通報・相談などの件数が1,114件あり、調査・確認したものが1,027件。特定空き家は139件で、他は軽微等で888件となっています。

ここから1割程度が特定空き家になる通報や相談と言えるとすると、危険空き家として行政が強く動くのは1割程度でしょう。逆9割は「所有者に通知はするし対応も求める」わけです。

これらの軽微なものの資料はないですが、特定空き家の対応自体は解消・一部解消・解消予定で約5割です。残り5割はそのまま管理不全状態となっているため、乱暴な言い方ですが、軽微な破損などの状態でも5割程度は何もされない可能性がありそうです。

では通報が意味がないかといえば、状態の通知であり、それらを累積していくとそれらが証拠になります。また他の方も同様の通知をしていればより重要度を高めていくことになるため、意味はあるといえるでしょう。

問題解決のためには冷静な対応が必要

生活をしていく上でご近所トラブルであったり、環境悪化などからどうしたらいいのだろうかと思うことがあると思います。

こういった場合、怒りや悔しさが先行して乱暴な対応をしたり、相手が悪いということで何をしてもいいかというとそうではありません。

つまり、冷静に考え動いていくというのが必要です。それこそまさに、どのような選択肢があるか、どのように進めるのがスムーズだろうか、を考えていくことに他なりません。

自治体に通報して解決するわけでないし面倒とか関わりたくないということで放置しておかれることも普通にありそうです。ただ、自力改善というのも考えにくいとなると、いよいよ問題となり、被害が出て初めての対応となります。ここが難しいところで、万能な解決策はなく、月並みなことしか言えなくなります。

おわりに

今回は、危険な空き家や問題になりそうな空き家の通報やクレーム先について調べてみました。

役所に相談すれば、そこから全てすぐ対応されるとは思いません。ただ、放置しておいて良いかというとそれで結果的に自分以外の人も不利益になることになりそうです。

そうなったときにどうすればいいか。冷静に考えどう動くかを判断していくしかなさそうですね。

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2.建築中および5年以内に新築・建て替えられた建物(P.4-5)

3.既存および建築中ホテル(P.6-7)

4.所有権の異動(売買および相続)(P.8-9)

5.投資法人が所有する建物(P.10)

6.名古屋市中心部の状況(P.11)

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