共有不動産が相続時のトラブルになりやすい

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全国共有不動産活用支援機構という組織が名古屋で出来たようでそれを調べつつ、共有不動産の課題について見ていきたいと思います。

共有不動産に特化した団体

中部経済新聞空き家問題を解決へ 「全国共有不動産活用支援機構」立ち上げで、全国共有不動産活用支援機構という存在を知りました。

サイトを見ると、専門家が集積したワンストップでの課題解決を目指すとあります。個別ケースで対応が求められる難しさ、チームビルディング(専門家をまとめあげる)の難しさなどでやりたがらない企業が多いのだろうと考えられます。そこをやる意義は大きそうですね。

サイトはオープンしたばかりでそこまでコンテンツはありませんが、問い合わせフォームを見て気づいたのは「兄弟間の相続」「離婚」「その他」というトラブル種類が書かれていて、これらのパターンが多いのではないかということが考えられます。

このような団体が立ち上がることは大変興味深く、今後も注目したいですね。

また相談事例ページでは、負動産アパートの共有相続や賃料集の揉め事、底地権の共同相続、離婚時の共同購入をどうするかなどが書かれています。

共有不動産の数は分からず

e-statで共有不動産の統計データがないかを調べたのですが、住宅・土地統計調査の「家計を主に支える者の年齢(5区分),世帯の年間収入階級(6区分),住宅の所有名義(3区分),共有の持ち分(5区分)別持ち家に居住する主世帯数<乙>―全国,都道府県,21大都市」が該当するのではと思いました。

結論的にはデータにはなりそうにありませんでした。

これは「住宅の所有名義」は3区分で別れているのですが、

  • 世帯員の単独所有又は世帯員同士の共有(世帯主を含む)
  • 他の世帯の世帯員又は法人などと共同で所有
  • その他

となっています。

ここで知りたいのは、例えば夫婦共有などですが、それは「世帯員同士の共有」となり1番目に含まれてしまいます。

となると、単独所有+共有所有が一緒の項目となっていてデータとしては使えなさそうです。

相続時の共有持分でトラブルは大いに起こりうる

相続財産が少なくても問題になる

相続 遺産分割トラブルは財産の多寡ではないが興味深いのですが、同記事では、司法統計から家事相談件数において相続における件数が2000年から2012年で約2倍となっているとあります。また、遺産分割事件も増加傾向にあるようです。

この記事で興味深いのはタイトルどおり「財産が多くないから家は関係ない」と思っている人が注意が必要です。財産が少ないとはいえ、土地や建物がいざ手に入るとなると人は変わりますし、家族だからこそより主張が激しくなるとも言えます。

家族で支えあるのは素晴らしいですが、家族だからもめないとか、うちは大丈夫という「思い」だけではかなり危険だろうと思います。不動産や相続に対する知識も当然一般の人にはないため、「共有しておけばいいや」で先送りするとまずいケースもありそうです。

そもそも「共有」をするということは、信頼があるからこそですが、共有が継続出来る保証はないわけですね。つまり、当初は信頼があったが、話していくともめてしまった場合が最悪なわけですね。

相続財産で分割しづらい「不動産」は多い

国税庁が出している平成28年分の相続税の申告状況についてでは、2016年では131万人の亡くなった方がいて、「相続財産の金額推移」がある程度参考になります。

例えば、2016年では全体で、16兆程度あり、土地は6兆、家屋は8000億となっています。土地の割合は38%程度で、家屋は5.5%程度なので、43.5%程度は不動産と考えられます。

この全てが問題となるわけではないですが、4割近くも不動産と考えると相続時に不動産を共有してしまうケースも多いと考えられるわけです。ただし、具体的な件数や割合は分かりません。

もっと良いデータがあればいいのですが、調べる限りはこれが限界というところです。

おわりに

不動産を単独所有しているとか共有所有しているというのはプライベートなことなのでデータがないのもわかります。一方でだからこそ情報や学ぶ機会がなく、本番(相続不動産)でもめるというのも一つかなと感じました。

冒頭で紹介した共有不動産に特化した団体が、民間企業とは違う動きを見せたり、社会課題となる空き家(相続など一連の不動産の課題)にもアプローチされるといいですね。

共有不動産についての理解をこれを機にもっと調べていきたいところです。

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