東京都23区内の空き家実態調査等(17区のみ)と住宅・土地統計調査の空き家数比較まとめ

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東京都23区内の空き家実態調査(空き家数等が把握のための調査)が出揃ってきたという情報を見て、区の実態調査データを確認してまとめてみました。実際のデータを見て考えてみましょう。

東京都23区内の空き家実態調査等データまとめ

東京都23区内の空き家実態調査等から把握出来た空き家数
出典は総務省住宅・土地統計調査2013年、各区の実態調査データより

粗さもありますが参考程度にということでご了承ください。

東京都住宅政策本部の区市町村の取組も参考になりました。

データソースは以下となります。

住宅・土地統計調査の数値

2013年度の結果です。住宅・土地統計調査 平成25年住宅・土地統計調査 確報集計において、居住世帯の有無(8区分)別住宅数―市区町村から、東京都23区を絞り込んだデータで抽出しました。住宅数=総数(世帯数)で、空き家数=空き家数、空き家率=空き家数÷住宅数となっています。このあたりのデータはわりと見かける数字なので問題はないかと思います。

空き家実態調査の数値

概ね各区の空家等対策計画の空き家実態調査のデータです。一部、市民からの通報等に基づいたものなどがあります。

対象数は実際の調査対象であったり、絞り込んだ件数であったりするのでばらつきが出ています。このばらつきは、例えばマンション1棟で複数戸あったり、マンションを対象とするか(3F以下の低層マンションだけにするとかなど)などで変わります。

空き家数は調査で判明した空き家数です。

空き家率は、空き家数÷住宅土地統計調査の住宅数となっていて、分母は対象数でないのでご注意ください。

各区の調査データソース(17区)

以下に空き家実態調査で参照したデータを掲示します。空家等対策計画があれば実態調査データがあることがほとんどですが、計画があっても「実態調査を全数しているか」は別です。詳細はそれぞれのURLからご確認ください。

千代田区、中央区、港区、江東区、大田区、板橋区の6区はデータが確認できませんでした。

新宿区http://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000233731.pdf
文京区https://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0159/0751/zennpenn.pdf
台東区https://www.city.taito.lg.jp/index/kurashi/kenchiku/akiya/akiyajittaityousa.html
墨田区https://www.city.sumida.lg.jp/kuseijoho/sumida_kihon/ku_kakusyukeikaku/akiya20190615.files/akiya2017siryou2.pdf
品川区http://gikai.city.shinagawa.tokyo.jp/wp-content/themes/shinagawakugikai/pdf/30103017.pdf
目黒区http://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/sumai/akiya/akiyatoutaisakukeikaku.files/2syou.pdf
世田谷区http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/102/119/915/d00159175_d/fil/houkokusho.pdf
渋谷区https://www.city.shibuya.tokyo.jp/assets/com/000038822.pdf
中野区https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/505700/d024219.html
杉並区http://www.city.suginami.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/029/031/taisakukeikaku.pdf
豊島区http://www.city.toshima.lg.jp/310/kuse/shisaku/shisaku/hakusho/documents/29akiya.pdf
北区http://www.city.kita.tokyo.jp/kenchiku/jutaku/jutaku/kenchiku/documents/kitaku-akiyamatome170701_2.pdf
荒川区https://www.city.arakawa.tokyo.jp/kankyo/machidukuri/akiyataisaku/akiyataisakukeikaku.files/zennbunn..pdf
練馬区https://www.city.nerima.tokyo.jp/kusei/keikaku/shisaku/kankyo/akiyakeikaku.files/akiyatoutaisakukeikaku.pdf
足立区https://www.city.adachi.tokyo.jp/juutaku/machi/jutaku/documents/akiya-houkokusyo.pdf
葛飾区http://www.city.katsushika.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/016/035/honpen.pdf
江戸川区https://www.city.edogawa.tokyo.jp/documents/1048/akiya.pdf

空き家数まとめから言えること

住宅・土地統計調査の空き家数は標本調査でありあくまで参考値でしかない

表に「1」と「2」で記したように空き家率が大分異なります。これについてはわりと初期の頃から指摘されていたと思います。実際に地域毎で異なるとはいえ、東京都23区という限定されたエリアで見るとそれが判明されたと言えます。

実際には、平均11.2%という空き家率が住宅・土地統計調査での数値でした。一方で各自治体が行った調査では、1%を超えるところはなく、0.12%から0.91%という幅に収まっています。大きく見ても1%であり、低くみれば0.1%程度です。100件に10件か、100件に1件か、または1000件に1件などとなると大分感覚が異なりそうです。

特定空き家など問題とされるものは限定的

実際に上の空き家数で数百から1000件というところで、問題となる空き家は当然全部ではなく、その一部となります。もちろんだからといって問題ではないとか、対策しなくていいという話ではありません。

特定空き家のインパクトと所有者不明の対応不可が大きい

こう考えてくると、空き家問題というのは一体なんなのかとなります。特定空き家については代執行・略式代執行で法的には対応できます。ただ実際は予算がかかりやりづらいのが現状でしたね。

一方で所有者不明の空き家などは所有者と認識できなかった人(相続などで)が放置してしまったり、共有等で権利関係が複雑となり対応できなかったりするものです。これらは適正管理されていればいいとも言えますが、もう少し先を考えると適正管理が危うくなったときにどうなるかということになります。

特定空き家化したり、廃墟化するとそのインパクトが大きく、「数値で見える件数」と印象は異なるということが分かりました。例えば1件でも特定空き家はあればものすごく印象に残りますし、ネガティブな印象になります。またメディアも取り上げやすく悪いイメージが伝わりますよね。しかし、1件でしかない。

一方、空き家数として把握できないかしづらい空き家予備軍はまだそこまで言われないですが、今後増えるとすると、そういった把握してない「数値化」できてないものが一気に増えるほうが脅威であると言えるのではないかと感じました。

行政的には管理されてない空き家を見つけ、適正管理した空き家数にしていくことになります。基本的にそれが行政のまちづくり計画となっているはずで、空家等対策計画はそのような流れになっているかと思います。

今回は、住宅・土地統計調査の空き家数の数値と、実態調査の空き家数を比較してみました。他地域でも見てみると面白いかもしれませんね。

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